県土整備部は26日、23年度土木公共事業の当初予算概要を固めた。予算案総額は280億6600万円。4月に知事選を控えて骨格編成とし、前年度当初(441億円)に比べて6割程度に抑えた。2月13日開会予定の2月定例県議会に提案する。
予算案の中身は、債務負担の支払いなど義務的経費を中心に、災害に備えた関連費は当初から盛り込む。直轄事業負担金と災害公共を除いた、補助・交付金の一般公共は166億9200万円で前年度比62・9%。単県公共は63億4900万円で同59・3%にとどめた。
主要事業の地域高規格道路は41億4600万円。岩美道路の完成に伴い前年よりも13億円あまり少なくなった。年度末の国「箇所付け」を前に、北条JCTの上・下部工に12億3500万円、倉吉関金道路3億円、江府道路はトンネル掘削土の運搬など12億3500万円、岩美道路は借地の復旧に2億9800万円を想定した。
また通学路安全対策は、鳥取河原線(鳥取市倭文)など49地区の歩道整備やカラー舗装に9億9400万円。樹木伐採・河道掘削は1億7500万円を計上し、22年度12月補正と合わせ総額9億2800万円を確保した。
このほか道路の直轄負担は17億8100万円。事業費ベースで北条道路に9億円、米子道付加車線整備に1億2600万円などを見込んだ。
同部は当初予算について、「6月補正で肉付けする形になる」(幹部)と説明。岩美道路の減少分で影響はあるものの、全体では国認証を踏まえ前年度並みの予算確保に努める考えだ。
日刊建設工業新聞