日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/01/27
【埼玉】県土整備部など/災害対応訓練で協定締結の建設会社と連携強化
県は25日、災害時の協定を締結した建設会社などと、大地震による道路被害などを想定した現場での実践的な災害対応訓練を実施した。首都直下地震などの大規模災害に備え、迅速な被災情報伝達や道路啓開など初動対応のさらなる強化を図った。訓練は、マグニチュード7・3の東京湾北部地震が発生したとの想定で行われた。
情報伝達訓練は、現場と本庁、さいたま、朝霞、東松山、越谷の各県土整備事務所を対象として実施。地震発生を受けて、災害協定業者は一斉にパトロールを開始、発災から45分以内にIP無線機で被災状況を報告。連絡を受けた各事務所は災害オペレーション支援システムにより、被災状況を本庁に伝達。各所をリモート(Web会議)でつなぎ、タブレット端末やドローンを活用し、情報を共有した。
午前11時から行われた会議の中で、北田健夫部長は、訓練に協力した埼玉県建設業協会、埼玉県測量設計業協会に対し御礼の言葉を述べてから「われわれ県土整備部は、災害時に最前線を担うことになる。日ごろから非常事態への備えを意識してほしい。災害対応は初動が重要なのは承知していると思うが、今回の訓練で良かった点、悪かった点を振り返って災害対応力の向上に努めてほしい」と総括した。
また、道路啓開訓練は北本、飯能、秩父、行田の各県土整備事務所でそれぞれ行った。被災状況情報伝達を踏まえ、優先啓開路線を決定する。災害協定業者と連携して、車両移動手続きの確認や重機を用いた放置車両の移動などを実施した。