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日刊建設タイムズ社
2023/01/26

【千葉】リハセン5年145億円/中庁舎など整備検討始動/普建費は12%増の1761億円/県予算

 県は、2月8日開会の2月定例議会に上程する2023年度当初予算案の概要を発表した。千葉リハビリテーションセンター再整備事業に144億8600万円の5か年継続費を設定。現地建て替えの第1期工事として、23年度に入札・契約を行い、24〜26年度に外来診療棟建築を進め、27年度には連結部分解体を行う。千葉リハビリテーションセンターは、開設から40年余りが経過し、施設・設備が老朽化しているほか、居室や訓練室などのスペースが不足している。また、県庁舎等再整備事業に1650万円を計上するとともに、限度額3900万円の債務負担行為を設定。県庁敷地内にある議会棟、中庁舎、南庁舎別館が今後、建て替えや大規模改修の時期を迎えることから、整備手法の比較検討のため、老朽化調査と整備方針に関する調査・分析を行う。
 一般会計の予算規模は、対前年度比0・9%増の2兆1971億2500万円。このうち「総合計画〜新しい千葉の時代を切り開く〜」に掲げた「千葉経済圏の確立と社会資本の整備」には5291億6300万円を充当している。
 普通建設事業費は、同11・7%増の1760億8000万円。このうち、補助事業は同8・7%増の927億4900万円。単独事業は同15・2%増の833億3100万円。
 総合計画の目標年度である24年度に向け、感染症対応や防災・交通安全対策など、危機管理や安全確保にしっかりと取り組みながら、将来の県の発展につなげていく。
 具体的には、産業拠点や道路ネットワークの整備、脱炭素を契機とした新産業の創出等による県内経済の活性化をはじめ、子育て・教育施策、地域づくり・千葉ブランドの確立、医療・福祉の充実、農林水産業、観光、文化・スポーツの振興、DXの推進など各分野にわたり、総合計画に掲げた施策を確実に実施。
 また、国の補正予算を活用し、当初予算と22年度2月補正予算案を一体的に編成することで、これらの取り組みを切れ目なく進める。
 
道路網に1103億円/河川等は369億円
 
 道路ネットワーク事業に748億2815万円を計上し、限度額354億7100万円の債務負担行為を定めている。北千葉道路をはじめ、アクセス道路や地域に密着した道路の整備を進める。首都圏中央連絡自動車道・大栄〜横芝の24年度開通に向けた整備を促進するほか、通学路の安全対策に引き続き取り組む。
 単独事業のうち、主な道路橋りょう改良事業は▽北千葉道路整備事業・印西市〜成田市=34億3070万円▽北千葉道路整備事業・市川市〜白井市=1億7000万円▽国道126号山武東総道路二期(銚子連絡道路)=32億1510万円▽国道126号山武東総道路三期(銚子連絡道路)=5億3612万円▽国道409号茂原一宮道路(長生グリーンライン)=22億3004万6000円▽国道409号茂原一宮道路二期(長生グリーンライン)=3億500万円。
 交通安全施設整備事業には104億6850万7000円を措置するとともに、限度額10億9200万円の債務負担行為を設定。交差点改良、信号機・道路標識の設置、横断歩道の補修などを実施するほか、通学路の緊急点検結果を踏まえ、歩道整備などの中長期対策に重点的に取り組む。
 河川・海岸・砂防事業に284億4724万円を計上するとともに、限度額84億3400万円の債務負担行為を設定。激甚化する災害から県民の生命・財産を守るため、河道拡幅などの河川改良や護岸改修などの海岸保全施設の整備を推進するほか、急傾斜地の擁壁工などの土砂災害対策を強化する。
 一宮川流域浸水対策特別緊急事業では、一宮川中流域における河道断面の拡大33億450万円、一宮川第二調節池の増設・堤防かさ上げ6億7500万円、一宮川下流域における河道掘削6800万円、一宮川上流域・支川における河川改修等12億5000万円、茂原市街地における局所的な改修1億6000万円を確保。
 港湾事業には、63億9861万2000円を盛り込むとともに、限度額13億6100万円の債務負担行為を定めている。千葉港千葉中央地区埠頭の再編整備などを進めるとともに、名洗港の防波堤整備などを推進。また、千葉港海岸船橋地区において、国直轄により水門・排水機場の改修などを進める。
 漁港建設事業に49億7544万4000円を措置しているほか、限度額9億4800万円の債務負担行為を設定。防波堤などの漁港施設を整備するとともに、漁港の長寿命化対策や市場機能の強化等を推進。特に、銚子漁港の整備を加速化する。拠点漁港整備事業のうち銚子漁港整備分は、29億5924万9000円および債務負担行為7億8000万円。
 都市公園整備事業に19億1922万円を措置。主な補助事業は、市野谷の森公園整備事業 (流山市)4億9368万5000円、八千代広域公園整備事業 (八千代市)2億4888万3000円、長生の森公園整備事業(茂原市)8100万円、県立都市公園長寿命化対策事業5億1324万1000円。単独事業は、県立都市公園長寿命化対策事業3億6400万円など。
 土地改良事業に170億7751万8000円を確保するとともに、限度額32億8500万円の債務負担行為を設定。農業用用排水施設等の生産基盤整備、水田の区画整理を行う経営体育成基盤整備事業、地すべり対策等の農地保全・災害防止対策などを行う。
 (仮称)印旛児童相談所と(仮称)東葛飾児童相談所の新設に向け、実施設計等7億5412万4000円を計上するとともに、23〜25年度に建設工事を行うため、限度額35億8800万円の債務負担行為を定めている。
 また、老朽化している柏児童相談所と銚子児童相談所の建て替えに向け、基本設計等1億9248万4000円を盛り込んでいるほか、23〜24年度の実施設計に限度額1億4400万円の債務負担行為を設定。
 新県立図書館等複合施設整備事業では、実施設計業務委託5億8000万円などを計上。図書館と文書館の複合施設を、知識や情報を発信する「知の拠点」として新たに整備する。
 総合スポーツセンター体育館について、大規模大会が実施可能な競技スペースの確保や利便性の向上を図るため、現地建て替えに向けた実施設計に限度額1億6000万円の債務負担行為を設定している。28年度の供用開始を予定。
 新たな産業地域づくりに関する基礎調査事業に5000万円を確保。成田空港周辺、かずさアカデミアパーク、幕張新都心、柏の葉、北千葉道路沿線、アクアライン着岸地周辺など、県の経済をけん引していくことが期待される地域について、現状や将来性、優位性等を調査する。k_times_comをフォローしましょう
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