県湖北農業農村振興事務所は、管内の土地改良事業で21年度に事業採択されスタートした杉野地区(長浜市木之本町杉野)の「中山間地域農業農村総合整備事業」について、22年度は初弾の用水路工事を発注済みで次工区以降分の詳細設計も委託済み。23年度は次工区分から3ヵ年目の工事を発注する考えで、最終の24年度も4ヵ年目の工事を発注・施工し事業完了とする。事業年度は21〜24年度の4ヵ年で、総事業費は約1億4520万円。
22年度初弾発注した工事(22年7月20日開札・三和開発)は、延長771bの用水路工で発注工期は22年12月15日。次工区以降分として発注(22年11月17日開札)した設計業務は関西技研(甲賀市)に3月3日までの期間で、用水路延長2241b・排水路313b・泥溜工4ヵ所―のそれぞれ実施設計を委託済み。なお、21年度事業採択を受けて委託した詳細設計も関西技研(甲賀市)が担当。20年度の整備計画の策定業務は長浜市で行った。
杉野地区の受益面積14・9fを対象とした中山間地域農業農村総合整備の事業計画では、用排水路の更新と暗渠排水の整備を推進。21年度に事業採択され、22年度に初弾工事を発注済、23年度も用排水路の更新工事など発注していき、24年度の最終年度は暗渠排水などを施工し完了とする考え。
整備の全体計画は、受益面積14・9fにおける、支線用水路工総延長3138b(開渠2493bおよびその他645b、BF250〜650)、支線排水路工総延長313b(開水路、プレハブ柵渠600×600、既設柵板利用、泥溜工4ヵ所)、暗渠排水工2・2f(集水渠VUφ65×延長90b、吸水渠有孔VUφ65×延長740b、支線排水・プレハブ柵渠)。総事業費1億4520万円のうち用水路工は9740万円、排水路工1910万円、暗渠排水路工460万円―を試算。
「杉野地区」の中山間地域農業農村総合整備事業では、水路の老朽化が進み用水の安定供給の不良、湿田化による営農作業への支障をきたしている状況から、用排水路の更新と暗渠排水の整備を行い、地域の中心となる農業経営体を育成し、経営規模の拡大による生産性の向上等を図る。さらに営農の効率化を図り農業経営の持続を目指すと共に、「杉野米」のブランド化や6次産業化による生産者の収益を向上させていく。
提供:滋賀産業新聞