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建通新聞社(神奈川)
2023/01/25

【神奈川】よこはま健康・省エネコンソ 3月末に開設

 横浜市建築局は、(仮称)よこはま健康・省エネ住宅推進コンソーシアムを3月末に開設する。事業参加を希望する民間企業など18者と準備会を開き、協議を進めている。断熱等級6、7の性能を備えた住宅が、居住者の健康に良いことをセミナーなどを通して普及啓発するとともに、設計・施工できる事業者を登録・公表し、省エネルギーに貢献するZEHなどの「省エネ性能のより高い住宅」の新築や改修を促進。高性能住宅が当たり前≠ノなる世の中を目指して、メリットをPRする。
 コンソーシアムのメンバーは、断熱性能の高い住宅が、省エネ効果があるだけでなく健康づくりにも良いことを市民・企業に普及啓発する役割を担う。
 11月にコンソーシアム参加事業者を募集し、これまでに団体3者、企業15者の計18者が応募した。
 コンソーシアムでは、「よこはま省エネルギー住宅アカデミー」などのセミナーを開催して市民・企業に情報を提供する他、市が運営する「設計・施工者の登録公表制度」と連動した住宅建設会社の技術力向上の支援、市民からの相談対応などを連携して実施する。
 
〜等級7は冬季室温15度〜
 
 新築建築物の断熱性能については、2025年に窓の仕様の例として透明複層ガラス(A9)とアルミ樹脂複合サッシを設置する等級4が、30年度にはLow―E複層ガラス(A10)とアルミ樹脂複合サッシの等級5(ZEH水準)が義務化される。
 横浜市はそれを超えるLow―E複層ガラス(G12)と樹脂製サッシの等級6、ダブルLow―E三層複層ガラス(G9)と樹脂製サッシの等級7を推奨する。
 等級7になれば冬季室温が15度となり、世界保健機関(WHO)が定める「冬季室温18度」に近づく。
 
〜断熱性能6、7の補助 実績は9件〜
 
 22年5月に運用を開始した、断熱性能6と7等級の新築・改修に補助金を交付する横浜市独自の「省エネ住宅補助制度」には、9件の申請があった。断熱性能6、7それぞれの新築と改修に補助を行った。断熱気密工事の施工中と完成時に見学会を実施している。

〜太陽光発電義務化せず〜

 東京都や川崎市は脱炭素社会を目指し、建築物の新築・改修で太陽光パネルの設置を25年度にも義務化する。横浜市は22年12月16日に開かれた市会常任委員会で、平原敏英副市長が「義務化も将来的には検討しなくてはならない」とした上で「まずは、市民が自主的に温暖化対策を行っていただけるよう、PRしていくことが大事だ」と述べた。市民・企業の自主的な脱炭素への取り組みを促す方針だ。
提供:建通新聞社