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建通新聞社四国
2023/01/24

【愛媛】県が汚水処理事業広域化・共同化計画案

 愛媛県や20市町、5事務組合を構成メンバーとする県汚水処理事業広域化・共同化検討会は、汚水処理事業の持続可能な運営を目的とした「県汚水処理事業広域化・共同化計画案」をまとめた。今後30年間に汚水処理施設31施設を廃止するとともに、汚泥処理の共同化、包括的民間委託、災害対応の広域連携などに取り組む。2022年度末の計画策定を目指す。
 県全県域生活排水処理構想の一部と位置付け、26年度をめどとする汚水処理の概成とも整合させながら、広域化や共同化により市町などで運営している汚水処理事業の効率的な運営を推進する。
 ロードマップを設け、ハードとソフトの両面から▽汚水処理施設の統廃合▽汚泥処理の共同化▽委託業務の共同発注▽災害対応の広域連携―の4項目に取り組む。実施時期は5年ごとに短期(22〜26年度)、中期(27〜31年度)、長期(32〜36年度)に分類した。
 汚水処理施設の統廃合については、維持管理コスト縮減などを目的に四国中央市のアイ・クリーンセンターなど31施設の廃止に向けた検討を進める。26年度末までに約16施設の廃止と残る全ての施設の廃止検討に着手し、36年度末までに全施設の統廃合を終える。
 汚泥処理の共同化では、東予ブロックの共同化処理の検討を継続実施する。松山市内で4カ所の公共下水道の汚泥を集約し固形燃料化を実施する取り組みが進められている中予ブロックについては、周辺市町などの共同化を検討していく。
 委託業務の共同発注については、全市町でICTの整備や企業会計に関する財政システム導入、台帳の電子化をそれぞれ検討するとともに、包括的民間委託についても導入検討や拡充(高レベル化)に向けた検討を進める。
 災害対応の広域連携については、県の主導の下、汚水処理施設の種類ごとに訓練を実施し緊急時対応の習熟度を上げていく。
提供:建通新聞社