多賀町は、多賀地先の多賀小学校で計画している長寿命化と35人学級対応を目的に行う改修整備について、12月議会で措置した補正予算に基づき先ごろ設計を発注公告、初弾の改修設計業務を近く委託し年度内をメドにまとめる。今回の改修内容は同小学校において35人学級1室他を創出するもので、23年度予算に工事費を措置し4〜5月頃にも改修工事の発注へと進め、夏休みをメインに施工したい考え。また23年度には次の改修に向けた設計も委託し24年度に同様に改修整備へ進める考えだが、次の整備で創出する普通教室の数や場所は決まっておらず、今後学校全体の教室利用計画などから判断し決めていく。
去る12月補正予算で措置したのは、多賀小学校教室改修に係る設計委託料121万円。先ごろ発注を公告(2月1日開札)した多賀小学校南校舎教室改修工事実施設計業務では、同小の3棟の校舎のうち「南校舎棟」2階にある既存コンピュータ教室1室を、国の法改正で推奨される40人から35人への学級規模引き下げを踏まえた35人学級に対応した普通教室1室および相談室1室の計2室に改修するための実施設計を委託する。改修面積は91・65平方bで委託期間は3月20日まで。
22年度設計から23年度工事を行う今回の改修整備では当面必要な教室1室を創出するが、23年度設計を委託する次期整備では、22年度策定済みの改修計画・基本設計と、既存施設の状況や学校側の施設利用計画を検討し、必要となる改修規模を決めていく考え。
22年度策定済みの多賀小学校整備手法検討支援業務は諸川1級建築士事務所(彦根市)が担当し、23年度以降に1学級35人編成で不足する普通教室の確保と、給食調理室棟、倉庫棟(旧図工室)の老朽化など同小の喫緊の課題、現校舎の中長期的な長寿命化方針が決定している20年度策定の学校施設長寿命化計画に基づく現校舎および校地内での最も効果的な整備手法の検討と、改修計画の立案および基本設計を行った。
多賀小学校(多賀738)の既存校舎は、57年築の「北校舎」(RC造3階建)と、02年築の「中校舎」(RC造3階建)および「南校舎」(RC造3階建)の計3棟で延床面積は計5810平方b規模。多賀町学校施設長寿命化計画によると、「事後保全型」から軽微な損傷の段階で予防的修繕等を行う機能保持・回復と定期点検による「予防保全型」へ転換し、長寿命化を図る方針。
35人学級は、21年4月に施行された国の公立義務教育小学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正によって、公立学校小学校の学級編成の標準は40人から35人に引き下げ、引き下げに伴う学級数の増加で教室不足が見込まれる場合、経過措置の期間中に25年度の計画完成年度までを見通した計画的な施設整備を進めることとしている。
提供:滋賀産業新聞