新潟県土木3団体(道路整備協会、河川協会、治水砂防協会)の代表が19日、県庁に花角英世知事を訪ね、県単公共事業費および公共土木施設の適正な維持管理費に係る予算確保など23項目に及ぶ2023年度県予算に対する要望を行った。
訪問したのは、道路の関口芳史(十日町市長)会長、河川の田村正幸(湯沢町長)会長職務代理者副会長、治水砂防の小林則幸(出雲崎町長)会長。はじめに、関口会長が雪や災害に強い道路、生活道路の整備、道路インフラの老朽化対策、通学路の交通安全対策などに関し「県土の均衡ある発展を図り、住みよい社会形成のためには社会資本整備が必要。新年度予算編成の中でお願いしたい」と強調。続いて、田村副会長は全国2位の河川延長など現状と課題を説明した上で「被害を未然に防止し、直轄河川は国へ働き掛けてほしい。コンクリートは暮らしを支え、地域を豊かにする」と訴え、小林会長は22年8月の県北地域を襲った大雨災害に触れながら「命と暮らしを守る事前対策の最大限の予算確保と、県単事業のきめ細かな支援をいただきたい」と協力を求めた。要望書を受け取った花角知事は「防災・減災は県政の1丁目1番地。地域の切実な声をいただき、事前防止対策の重要性は認識している。加えて老朽化対策を進め、安全安心のために財源を有効活用し、予算編成に反映していきたい」と応じた。土木部の金子泰法部長は「危険個所を把握しながら対策を講じていく」との姿勢を示した。
主な要望は、地域振興および生活基盤を支える道路整備の促進や、道路建設調査、地域高規格道路調査、河川改修およびダム事業、洪水浸水想定区域図整備事業、津波対策、雪崩対策、土砂災害から命を守るソフト対策事業の予算確保などを盛り込んだ。