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　高知県は、ＩＣＴ活用工事の施工実績を総合評価落札方式の加点対象に加える。２０２３年度当初には間に合わない見込みだが、今後導入開始時期を検討する。
　県土木部では17年度にＩＣＴ活用工事を試行導入し、国に準じて対象を15工種まで増やしてきた。22年12月までに２５６件の工事で実施している。県内の施工実績も拡大しており、22年度は12月時点で前年度の77件を大きく上回る１１５件で実施している。５０００万円未満の工事が39％を占めるなど、比較的小規模な工事でもＩＣＴが活用されている。
　未経験者の建設会社を対象にＩＣＴ建設機械や測量機器などの購入を補助する制度も導入し、これらの会社が実施する見学会などを通じて裾野の拡大を進め「素地ができてきた」（県土木部）と判断している。
　荻野宏之土木部長は、12月議会の答弁で「ここ数年対象工事を拡大し、建設事業者がＩＣＴ活用に取り組みやすい環境となっている。今後も実施件数は増加するだろう。こうしたことから入札の公平性を確保しつつ、ＩＣＴを活用した建設現場のデジタル化を推進したい」と述べ、業界団体や他県の状況を参考にしながら、総合評価の加点対象とする意向を示していた。
提供：建通新聞社