日本工業経済新聞社(群馬)
2023/01/19
【群馬】県東部農業事務所は藪塚西部地区で整備推進
県東部農業事務所農村整備課は、雨水排水対策を計画する太田市大久保町などに広がる薮塚西部地区330haのうち、大久保地区に続く2地区目として藪塚西部地区134・4haの事業化に向け準備を進めている。2023年度の事業採択を目指しており、事業化後は実施設計を同年度内に委託する計画。事業は23年度から28年度の6カ年で予定し、事業費は16億4000万円を見込んでいる。
主な工事内容としては、農業用用排水施設整備の排水路工9q、農業集落排水施設整備の排水路工3・9qと調整池7カ所(調整容量計2・7万t)の整備が見込まれている。
農業用用排水施設および農業集落排水施設整備の排水路工は300〜500oの落蓋式側溝および600〜800oの自由勾配側溝で行う計画。調整池については素掘りブロック張り護岸などで整備を行う。掘削量は計4万4000立方mで、地下浸透式を想定している。順調に進めば24年度の工事着手を予定する。同地区の調査計画計画資料作成業務はプロファ設計(伊勢崎市)が手掛けた。
事業化を目指す134・4haは、北関東自動車道と主要地方道桐生伊勢崎線に挟まれた地域。大久保町と大原町に跨り、主にホウレンソウやヤマトイモなどを栽培する畑地となっている。都市化の進行やかんがい施設を利用したハウス栽培が盛んになり、地下浸透できない雨水排水量の増加により降雨時に農地や住宅地で湛水被害が発生している状況。
16年度に事業着手した大久保地区は北関東自動車道太田藪塚インターチェンジ南側に広がる125haが対象。調整池5カ所、約1万mの排水路整備を計画し、工事は3工区に分けて進めてきた。藪塚本町南小学校(大原町2201−1)の南西側をA工区、太田藪塚インター南側がB工区、同インター西側をC工区に位置付けていた。22年度に完了を迎えており、直近の21〜22年度では約3・8qの排水路敷設、調整池2カ所を新設した南北にルートをとる県道大原三ツ木線の東側に広がるエリアでも事業化を検討し、藪塚西部地区の次に事業化を図ることになる見通し。