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日刊建設タイムズ社
2023/01/19

【千葉】南房総は25年度統合/水道広域化プラン素案示す/県総合企画部 水道事業運営審

 県総合企画部は18日、2022年度水道事業運営審議会を県庁本庁舎5階大会議室で開催し、水道広域化プランの素案について報告した。素案では、19年に策定した水道ビジョンで設定した8ブロックのうち、統合を果たしている君津ブロックを除く7ブロックにおける推進方針などを示している。九十九里ブロック・南房総ブロックでは、25年4月をめどとする「九十九里・南房総地域の用水供給事業体と県営水道の統合」と並行し、事業統合など広域化や浄水場・配水場など施設の統廃合の検討を深めていく。とりわけ、南房総ブロックにおいては、夷隅地域、安房地域それぞれの統合協議会において25年度の事業統合に向けた協議を継続する。
 九十九里ブロック関しては、将来の事業統合を視野に経営の一体化を目指すとともに、施設の統廃合の検討を実施。
 京葉ブロックでは、地域の水道事業のあり方について、ブロック内11市および県企業局とともに理解・納得が得られるよう、地域共通の考え方を整理しながら経営の安定に資する取り組みに係る検討を継続。
 北千葉ブロック・印旛ブロック・香取ブロック・東総ブロックにおいては、管理の一体化、施設の共同化案などについて、地域の実情を踏まえた検討を継続する。
 このうち、印旛ブロックはリーディングケースに倣った用水供給事業の統合を要望しており、並行して末端給水事業のあり方を検討する。香取ブロックでは、香取市が進めている簡易水道統合の進捗状況を踏まえて検討を継続。東総ブロックにおいては、東総広域水道企業団との垂直統合についても検討を始める。
 各ブロックの推進方針等の設定に当たっては、将来見通しや広域化シミュレーションなどを踏まえた。
 具体的には、ブロックごとに現状の分析と末端給水事業体が単独で事業継続した場合の将来の見通しの予測を行った結果、将来的な資金不足が予測される事業体が多いことが分かり、「個々の水道事業体の取り組みのみでは限界があるため、多様な広域化の手法の検討が必要」とした。
 さらに、広域化の類型として▽管理の一体化▽施設の共同化▽経営の一体化▽事業統合――を挙げ、独自にシミュレーションを実施している九十九里ブロック・南房総ブロックを除き県下一律の条件で効果額を試算し、その効果を検証。それぞれの類型で一定の効果が見込まれるものの、より精緻なシミュレーションとさらなる調整が求められるとして、「地域の実情に則した広域化に係る推進方針の検討が必要」と結論付けた。
 
策定に向け2月/パブコメを開始

 プランでは、水道ビジョンの統合・広域連携の方向性に基づき、各地域における検討状況を踏まえ、地域ごとの協議において合意が得られた広域化の推進方針や当面の具体的な取り組み内容を取りまとめる。
 2月からパブリックコメントを実施し、年度末までにプランを策定する予定。
 策定後は、地域ごとに県および水道事業者などが連携し、さらなる検討を実施。プラン策定時に具体化されていない取り組みなどであっても、各地域における合意形成が見込まれるものについては、引き続き具体化に向けて検討する。検討に当たっては、各地域の会議などを引き続き協議の場とし、経営状況の変化や取り組みの進行状況に合わせ、必要に応じてプランを改定する。
 プランの策定は、統合・広域連携を推進するため19年1月、国が都道府県に要請したもので、プランに記載された取り組みについては、国交付金などの対象となる。k_times_comをフォローしましょう
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