県南部土木事務所は、草津市御倉町地先に架かる新草津川大橋の修繕工事を計画。今月16日に設計業務の入札を行い、23年秋頃の完了を目指す。工事については、その他管内の橋梁との優先順位もあるが、順調にいけば24年度を予定。工期については2ヵ年から3ヵ年を見込んでいる。
対象となる新草津川大橋は、草津市御倉町地先を通る主要地方道草津守山線沿いに位置しており、86年(昭和61年)に架設された橋長95・4b、幅員22・5bの鋼橋。上部工形式は鋼橋I桁3連、下部工形式は逆T式橋台2基・壁式橋脚2基を備える。同橋は21年度(令和3年度)に、5年に一度行われる法令点検で、経年による老朽化が進んでいることから、床版の漏水・遊離石灰、梁部などの損傷箇所が多数発見された。同事務所は、現段階で健全度2判定としている同橋に対し、今後、3判定になる可能性があることから、予防保全の観点から未然に対策を図る修繕工事を実施する。
今回は主に床版の漏水や遊離石灰などの修繕に取り掛かる予定をしているが、その他上部工の主桁の防食機能の劣化、横桁の防食機能の劣化や下部工の柱部・壁部の補修・補強材の損傷、落下防止システムの劣化などの多数損傷箇所が発見されているため、今回の設計の中で優先順位を含めた検討を行う。また、仮橋の設置や交通規制案などについても設計業務の中で検討していく考え。
県内では、11年度(平成23年度)から進めている橋梁長寿命化修繕計画に基づき、橋長15b以上を対象に損傷が大きくなってから対策を行う事後保全から、損傷が大きくなる前にきめ細やかな修繕を繰り返す予防保全を行っており、同事務所でも管轄エリア内の大半を予防保全に切り替えを終え、更なる維持管理コストの縮減、平準化、道路ネットワークの安全性・信頼性の確保等を目指す。
提供:滋賀産業新聞