横浜市都市整備局は、京浜臨海部末広町地区弁天橋駅周辺のまちづくりで、将来像や整備のあり方を示す「コンセプトブック(素案)」を作成し、地区内に立地する民間事業者らが土地利用を検討するたたき台として活用してもらう。コンセプトブック(素案)には、地区全体の歴史やポテンシャル、立地企業の取り組みと現状の課題などを整理して、将来的なまちづくりの在り方をまとめ、エリアの全体の将来像と街区の一部をフォーカスしたイメージパースも作成する。
このほど「京浜臨海部エリアプラン具体化検討業務」を建設技術研究所横浜事務所(横浜市中区)に419万円で委託した。履行期限は2023年3月17日。
末広町地区は、重電機器や鉄鋼・ガラス・化学材料などを生産する大規模な製造業者、理化学研究所などライフサイエンスや新エネルギーの研究機関、先端技術開発を行うベンチャー企業、資源リサイクル施設などが立地する産業集積エリア。
地区の北部中央には玄関口となるJR鶴見線弁天橋駅があり、JR鶴見線とその北側の首都高速横羽線との間には、AGCやJFEエンジニアリング、J&T環境、ダスキン、ミナトなどの民間事業者が立地する。
市はこの約20fを地域全体のハブとし、地区に立地する企業や研究機関に加えて、地区外から訪れた人々が交流できるよう、カンファレンスや利便、宿泊・滞在、飲食機能などの機能を持つ複合施設を誘導したいと考え、「京浜臨海部再編整備マスタープラン」のエリアプランで示した。
同地区が最先端の製品・技術開発の場となることを期待し、23年度に地元の「末広町地区まちづくり協議会」にコンセプトブック(素案)を示して議論を活性化する。
提供:建通新聞社