国交省 西海市江島沖の公募占用指針策定 設備の設置・維持管理で地場産業との連携を 国土交通省は、西海市江島沖の「海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域」に対する公募占用指針を策定。洋上風力発電に係る事業者の公募を開始した。1月13日に希望者を対象にしたオンライン説明会を開く(申し込み期限は1月10日)。
公募占用指針は、促進区域で海洋再エネ発電事業を行う事業者の公募内容と海域の占用に関する事項を定めたもの。併せて別添資料として、江島沖の促進区域(3983・8f)での留意事項として▽地域の新たな産業・観光資源の創出などの価値を有するものとして、地元自治体と連携し、地方創生にも資する発電事業の早期・確実な実現に努める▽日本の離島振興モデルとなることを目指し、地元自治体が江島の振興に関する計画を策定する際は、その検討に協力する▽洋上風力発電設備の設置・維持管理における地場産業との連携に関し、地元自治体からの協議に応じるとともに、発電事業の実施に支障を及ぼさない範囲で協力する▽海底送電線・通信ケーブルの敷設に当たり、既設海底ケーブルの保全・管理に支障を及ぼさないよう、既設の施設管理者と十分に協議。敷設ルートは、西海市本土方面から陸揚げすることを基本として検討する―ことなどを提示している。
さらに、「洋上風力発電事業を通じた江島の将来像」として、漁業振興策とともに、▽風車の維持・管理の一端を担う拠点整備▽島民や移住者の地域コミュニティが交流する場の整備―といった地域振興策。先進技術を活用した▽島民生活の質の向上▽地元就業環境の創出▽テレワークを活用したワーケーション―といったスマートアイランド化を目指し、発電事業と併せて協調・共生策に取り組む必要性を指摘している。
各種資料は、国土交通本省の港湾のページからダウンロードできる。事業希望者による公募占用計画は6月30日まで受け付け、7月3日から審査・評価を開始し、24年3月に選定結果を公表する計画だ。
<九州地整 一体利用可能港湾の情報提供> 九州地方整備局では、公募占用指針で江島沖の整備促進区域と一体的に利用できる港湾に規定されている北九州港について、港湾施設の利用条件などを確認するための情報をホームページに掲載。平面図・断面図、空撮画像などを示した上で、問い合わせ様式と専用の問い合わせアドレスを設定して1月末まで受け付けている。