トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2022/12/27

【高知】県 空港新ターミナル整備の検討再開

 高知県は高知龍馬空港の国際線を含む新ターミナルビル整備に向けた検討を再開した。空港、出入国や検疫(CIQ)、航空会社の関係者などで構成する検討会を約3年ぶりに開き、新たに整備部会を設置した上で、方向性を協議することを決めた。
 新ターミナルビル建設に向けては、延べ床面積約4000平方b、整備費約29億円の国際線専用とする基本構想を2020年2月にまとめ、基本設計者を選定するための公募型プロポーザルを公告していた。しかし同時期に新型コロナウイルス感染症の流行が始まり、国際線の需要回復には年月がかかることを踏まえ、プロポーザル手続きを中止。国際線の航空需要を見極めながら、整備の再開時期を検討するとしていた。
 航空需要が回復基調にあることに加え、国際航空運送協会が25年までに国際線の需要がコロナ前の水準まで回復するとの見通しを示したことなどを受け、23〜25年度に関係者が重点的に取り組むアクションプランを策定することに合わせ、検討を再開する。
 3年前と比較するとコロナ禍による航空需要の消失リスクや水際対策の実施など空港に求められる役割の変化に加え、建設資材の高騰もあり、新ターミナルを整備する場合、既存計画の見直しを進める必要がある。これらの状況を踏まえ、整備部会での検討内容も反映させながら、最短で23年6月に開催予定の検討会議で方向性を示す。
 委員からは、「まずは仮設を置くなど段階的に進めるべき」「他空港の利用状況を見ながら長期的な視点で検討した方が良い」など慎重な意見が出た一方で、「チャーター便が就航した場合、いつまでも仮設ではしのげない」といった考えも出ていた。
提供:建通新聞社