都市計画道路環状3号線「汲沢地区」の整備で横浜市道路局は、今後、国道1号をアンダーパスするトンネル工事と、戸塚町側トンネル坑口までの擁壁工事を発注する。トンネルは大断面箱型函渠を念頭に、開削工法の他非開削での築造を検討しており、高度技術提案型の性能発注も選択肢。用地の取得や関係機関との協議を進め、出来るだけ早期の工事着手を目指す。
環3は2022年3月に国道1号下り線までの「戸塚地区」が開通した。今後は国1をアンダーパスするため、まず、環3本線の概成地点から国1までの約30b区間に高さ約13bの深礎擁壁を築造し、その後、国1を抜けるトンネルを建設する。トンネルは延長約50bで高さが4・7b以上。箱型函渠の場合は上下2車線と両側歩道の4連構成を想定している。開削工法の他函体推進工法やエレメント工法などが考えられるが、高度な精度管理が求められるため、工期やコスト、安全性などを総合的に検討し判断する。
用地手当てが進み準備が整えば、擁壁工事とトンネル工事を順次発注する。トンネル工事を高度提案型で発注した場合は入札手続き開始から契約までに半年程度、契約から工事着手までは1年程度かかると見通す。
トンネルの予備設計をアジア共同設計コンサルタント(横浜市南区)、詳細設計を日本工営(横浜市中区)が担当した。
〜汲沢地区の道路設計をアジア共同設計コンサル〜
トンネルを抜けた汲沢地区については、坑口から約200b区間の擁壁整備に向け「令和4年度都市計画道路環状3号線(汲沢地区)道路設計」をアジア共同設計コンサルタントに830万円で委託した。本線北側の法面上部に現道(畑地)との段差が2〜3bできるため、擁壁補強土の予備設計と擁壁の詳細設計を行い、将来の整備に備える。
提供:建通新聞社