徳島県は、とくしま生活排水処理構想2022(案)をまとめた。ハード整備として、隣接する二つの下水道(生活排水処理施設)間に接続管を設けて二つの終末処理場の一つを廃止し、一つに集約する手法を盛り込んでいる。
急速に進む人口減少などの環境の変化や施設の老朽化を踏まえ、市町村が持続可能な事業運営に向けて広域化や共同化を検討し、それを受けて県が事業を後押しする。構想の期間は22年度から35年度まで。合併処理浄化槽や下水道は整備手法を最適化し、早期かつ持続可能な生活排水処理システムを構築する。これにより施設の更新費用と維持管理費を軽減させる。
広域化・共同化のロードマップでは、5年以内の短期計画として、美馬市の農業集落排水施設(知野、宮内)の接続工事完了と供用開始を予定。海陽町は公共下水道宍喰処理区と日比原農業集落排水施設の統廃合への事業手法を検討し、6年目以降の工事着手を計画している。北島町では旧吉野川流域下水道とコミュニティー・プラント(グリーンタウン)の統廃合を推進し、工事着手する予定。その他の市町村でも勉強会を行い、広域化や共同化に向けた検討に着手する。
県全体では、下水道は未着手の2処理区を廃止し、15処理区の区域を縮小する。集落排水施設は3処理区を統廃合し、2処理区で区域を縮小する。これに対し合併処理浄化槽は、エリアを4533f増加させる。
12月末〜23年1月をめどに新たな処理構想として正式に策定する。
提供:建通新聞社