「県協会の一番の課題は、労働時間の上限規制の適用を控えていること。県発注工事はモデル事業として、土日閉所に取り組んでもらっているが、民間工事では苦労している」―。馳浩知事就任後、初の石川県建設業協会の知事を囲む懇談会で、平櫻保会長は2024年問題に対する苦悩を吐露した。
協会では今年度の公共投資について、県側に防災・減災・国土強靱化のための5か年加速化対策をはじめ、当初予算、6、9、12月の補正予算で積極的に関係費を確保してもらったことから、平櫻会長は「大規模な公共事業予算を組んで頂き、感謝申し上げたい」と謝意を示し、様々な課題に「馳知事や県幹部に相談しながら解決できるようにしていきたい」と述べた。建設資材、原材料価格の高騰に同会長は「珠洲から加賀の地区協会員も出席している。いろいろとお願いしたい」と要請した。
これに対し、馳知事も「これまで以上に皆さんと足並みを揃えて、谷本正憲前知事が取り組んでこられた事を引き継いでいきたい」と切り出し、県政のビッグプロジェクトとなる西部緑地公園再整備を取り上げ、「北國銀行が小松で大きなアリーナを計画し、本気でやってくると考えると産業展示館のあり方も、小松のアリーナと棲み分けし、より魅力的なもの、役割分担がいいのかなと思っている」と述べ、「産業展示館と県立野球場がしっかりと地元の皆さんに仕事をして頂けるよう、構想の段階から意見を頂きながら対応していきたい」と語った。
未曾有の自然災害の頻発には「この時代、いつ何が起こるかわからない。県建設業協会に率先して対応して頂かなければならない。足並みを揃えていきたい」と強調した。