北海道建設新聞社
2022/12/22
【北海道】冬季五輪意向調査を再度実施 秋元札幌市長とJOCが会見
2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指す、秋元克広札幌市長と日本オリンピック委員会(JOC)の籾井圭子常務理事は20日、東京都内で共同会見を開き、競技運営体制見直しやガバナンス体制の検討を進め、あらためて意向調査を実施する方針を示した。加えて、積極的な機運醸成活動は当面休止し、より国民の理解が得られるよう招致活動を見直すとした。秋元市長はこれらについて「必要なプロセス。クリーンな大会と実感してもらえる新しい形の五輪・パラリンピックにしたい」と述べた。
山下泰裕JOC会長は出席予定だったが体調不良で欠席した。
30年大会の招致を巡って、国際オリンピック委員会(IOC)は今月開いた理事会で23年9、10月のIOC総会で30年大会の開催地を決める見通しだったが、気候変動の影響を考慮した検討などに時間を要するため先送りすると発表していた。
この発表を受けて、開催地決定までの時間猶予ができたことから今後の招致の進め方について見直すこととした。
東京2020大会の汚職・談合事件を受け、競技会運営の代理店などへの委託業務の在り方を見直し、今後の組織委員会のガバナンスの在り方を検討する。検討に当たってはスポーツ庁などによる大規模スポーツ大会の組織運営の在り方を検討するためプロジェクトチームの指針を踏まえる。
積極的な機運醸成は当面休止するとした。秋元市長は「招致を目指すなかで、なりふり構わずやみくもに走るのではなく、立ち止まって見直すことが必要」と、国民の不安を払拭(ふっしょく)することの必要性を示した。