三重県地域連携部は、新たな県離島振興計画を策定する。11月に法期限が10年延長されたことを受けた措置で、県内6島の振興策を盛り込み、2023年3〜4月に国へ計画を提出する。
離島の生活環境の向上などを目的に議員立法で1953年に離島振興法が制定された。以降、6回の延長が行われ、現行法としては2013〜22年度までの10年間を期限に運用されている。この11月に国で「離島振興法の一部を改正する法律案」が可決・成立されたことから、県の計画を見直すこととなった。
今回の主な改正点は、島外の人材を巻き込んでいく視点を追加し、都道府県による離島市町村への支援の努力義務を新設する。国が定める基本方針に記載されている事項についても触れており、「道路」などに「橋梁」が含まれることを明確化した。
対象となる離島は、鳥羽市の神島、答志島、菅島、坂手島、志摩市の渡鹿野島、間崎島。人口は最も多い答志島で1657人(20年現在)、最も少ないのは間崎島の56人。6島の合計人口は15年と比べ17・7%減少し、高齢化率は48・8%となった。
計画策定に向けては、まず関係する鳥羽市と志摩市が23年1月までに計画案を作成し、その内容をできる限り反映させる形で県の計画をまとめる。2月にパブリックコメントを実施し、3月に総務地域連携デジタル社会推進常任委員会で最終案を提示する。
提供:建通新聞社