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建通新聞社(神奈川)
2022/12/22

【神奈川】川崎市 浸水対策効果把握へモニタリング

 川崎市は、市内で実施した浸水対策の効果を確認するため、モニタリングシステムを整備する。重点化地区に整備した貯留管や排水樋管など市内の下水道施設で観測したデータを収集して分析するとともに、施設の効果的な運用方法を検討する。整備に向けた基本計画の策定業務を日水コン横浜事務所(横浜市中区)に委託した。履行期限は2023年6月30日まで。
 市では各処理場やポンプ場、排水樋管、雨水貯留管、貯留池、マンホールポンプなどの施設で水位や雨量を計測し、監視・制御システム(管路施設:4施設、処理場・ポンプ施設:9施設)で情報を収集している。浸水対策の効果を把握するためには機能が不足しているため、施設の現況に応じた計測機器やシステムの新設・統廃合、既存システムの活用方法などを検討する。
 雨水貯留管や貯留池、主要雨水幹線では、降雨量や水位を計測し、雨量に対しての水位の変化を確認できるよう計測機器の選定や設置案について検討する。
 排水樋管では、計測機器の他、システム構成についても整理する。仮排水所やマンホールポンプでも、同じく現在の整備状況を踏まえたシステム構成や計測機器の設置案をまとめる。
 さらに下水道施設全体を管理するための制御システムや計測機器システムも検討する。
 この他、市民への情報提供システムについてもモニタリングシステムと併せて検討する。
 現在は19年度の台風で浸水被害のあった排水樋管5施設で計測した水位の情報をインターネット上で提供しているが、より効果的に情報を発信するため、既存環境の再構築や拡張、統合の可能性も含めて整理する。
 システム整備のスケジュールや優先順位についても業務の中で検討し、基本計画に基づき順次整備を進める。 提供:建通新聞社