第1期は2棟解体、1棟60戸を建設 DB(設計施工一括)方式で発注 長崎市は公営住宅日見大曲・宿町団地建替について、民間資金は活用せずDB方式(設計施工一括方式)を採用することとした。第1期は宿町第2アパート1号棟・2号棟の2棟を解体、跡地に約60戸の大型アパート1棟を新築する計画で、事業者公募に係るアドバイザリー業務を近く公告。実施方針を来年7月、募集要領を12月に公表する予定だ。
第1期の対象となった1号棟・2号棟はいずれもRC造5階建。1号棟10戸、2号棟15戸で、年度内に住民の最終移転が完了する見通し。事業者の選定および仮契約は2024年6月頃、27年度半ばの工事完了を目指す。
全体事業としては、日見大曲アパートおよび日見大曲、宿町住宅のうち、日見大曲アパート4号棟60戸を除く29棟578戸を集約・建替える。現段階の計画では、第2期で宿町アパートの1・3・4・5号棟を解体し跡地に5棟約140戸を建設、第3期は日見大曲住宅A2・A3棟を解体し跡地に1棟約40戸を建設する案を挙げている(ただしモデルプランであり、2期・3期事業は未確定)。国道34号沿いの宿町第2団地側に全体を集約し、日見大曲アパート1・2・3号棟および宿町アパート南側は用途廃止するもの。仮入居なく新築住宅へ入居するプランとしている
(モデルプラン配置図は建設新聞HP掲載)。
市は本事業について、PFI可能性調査を実施。全体事業の施設整備費は従来手法59億7374万円に対し、PPP/PFIでは53億7636万4000円と試算した。この時点ではPFI(BT方式※)で検討していたが、今回の整備事業にあたっては資金調達をすべて市が行い、PFIの類似手法であるDB方式を採用することとした。
※BT方式は民間事業者が自ら資金調達を行い公共施設等の設計建設を実施、行政側にその所有を譲渡する方式。DB方式は行政の資金により民間事業者へ設計・建設等を一括発注する方式。両方式は資金調達が行政か民間かの違い。