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建設経済新聞社
2022/12/21

【京都】伏見工業高校跡地・上下水道局用地 約3・9fを脱炭素街区に 次世代ZEH+など導入

 京都市は、国が進める「脱炭素先行地域」に選定されたことを受け、伏見工業高校跡地・上下水道局用地において、ZEH(ゼッチ。ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に蓄電池や充放電設備を加えた次世代ZEH+を導入し、約1000人規模の新たな脱炭素街区を創出する。
 国は、政府目標である2050年(令和32年)を待たずに、2030年(令和12年)までに民生部門(家庭部門及び業務部門)の電力消費に伴うCO2排出量正味ゼロを実現していく地域を脱炭素先行地域として選定。当該地域では、地域資源である再生可能エネルギーの最大限活用と併せて地域課題の解決にも貢献する地域脱炭素の実現の姿を示し、これを全国に広げていく考え。2025年度(令和7年度)までに全国で少なくとも100ヵ所を創出する見込み。
 当該地域に対しては5年間で最大50億円の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」をはじめ、継続的かつ包括的な支援が行われる。
 京都市の提案内容をみると、テーマは「京都の文化・暮らしの脱炭素化で地域力を向上させるゼロカーボン古都モデル」。対象は伏見エリアを中心とした文化遺産群・商店街・住宅エリア等。
 このうち住まいの脱炭素転換では、伏見工業高校跡地・上下水道局用地(3万9100u)に脱炭素街区を創出。太陽光発電設備、蓄電池、ハイブリッド給湯等を最大活用し、再エネ自家消費を最大化するエネルギーマネジメントを実施する。
 戸建住宅は100戸規模で▽次世代ZEH+▽太陽光発電設備・蓄電池設置▽建物単位で再エネ自家消費最大化→蓄電池制御等▽充放電設備、集合住宅は300戸規模で▽ZEH−M Oriented▽太陽光発電設備・蓄電池設置▽建物単位で再エネ自家消費最大化→蓄電池制御等▽充放電設備を予定。業務用建物・その他として▽ZEB Ready▽太陽光発電設備・蓄電池設置▽商業施設、コミュニティスペース等(住民・観光客ともに利用できる空間)▽その他公園等を整備し、賑わいを創出を予定する。
 また左京区岩倉の三宅第一市営住宅跡地について、ZEH街区を先行して創出する(戸建14戸)。
 同住宅跡地を巡っては、ZEHの戸建住宅を売買契約締結後5年以内に竣工すること等を条件に市有地売却を実施。令和4年2月15日に入札した結果、且R中商事(京都市南区)が6億1220万円で落札した。3月15日売買により、同日付で同社に所有権が移転した。