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建設新聞社(長崎)
2022/12/19

【長崎】新上五島で水産生産基盤整備計画

県が事業主体 概算総額50億
   事業期間10年、防波堤・護岸改良


 県は2023年度から、新上五島町の奈良尾地区において、水産生産基盤整備事業に着手する予定だ。国の新年度予算成立後、新規事業化が正式に決まる運び。県水産部漁港漁場課によると、工事内容は防波堤改良と護岸改良。概算全体事業費は50億円。県は初年度となる23年度、測量や試験などに着手する方針だ。


 県が新規事業化を目指すもの。事業採択後予算が付けば、23年度に測量やボーリング調査等の試験、設計業務の各種コンサルタント業務に着手する。整備規模などを固めた上で、早期着工を目指す構えだ。10年間の事業期間を経て、順調に進めば32年度の事業完了を目標としている。

 今後、国との協議を本格化させる。測量や設計の結果で断面形状等が若干異なることも想定されるが、現時点で県は、全体事業概要として防波堤(改良)395b、護岸(改良)88bを計画している。

 地元浜串漁協等が昨年12月、県知事あてに要望。防波堤の改良を求めた。

 事業における費用対効果(B/C)は「2・79」と高い。負担割合は国80%、県20%で地元負担はない。

 既存の防波堤においては、近年の気候変動に伴う波浪の増大により、構造安定条件を満たしていないことが判明した。同施設が被災した場合、復旧までの間、港内静穏度が確保できず、漁業活動の停止・制限、また新上五島町から長崎・下五島間の人流・物流の制約、さらに地域活性化の取り組みに大きな支障が生じることが危惧されている。このため、地元漁協が県に要望した。
ksrogo