国土交通省四国地方整備局は、BIM/CIMに含まれる属性情報の活用や、関連要領の改定、研修コンテンツの拡充、ICTを使った監督検査の効率化などに取り組むための検討を開始した。
BIM/CIMは3次元データに「属性情報」を取り込んで、調査・測量・設計から工事、維持管理まで引き継いで活用できることが強みだが、これまでは3次元データとしてのBIM/CIMデータを作成することに重点が置かれる傾向があったため、属性情報を活用するための検討に着手する。
比較的規模の小さな建設事業での、測量から工事までBIM/CIMの属性情報の活用事例を集め、川上段階で見つかった課題やその他の情報を施工にどう生かすか、そのためにどのような仕組みが必要かなどを検討する。
BIM/CIM活用ガイドライン(案)などの要領の改定に向けては、まずは全国の業界団体からの意見聴取を行い、課題や要望を踏まえた上で検討する。
同省が運営するBIM/CIMポータルサイトに掲載されている研修コンテンツの更新や追加もしていく。
同省発注の工事や業務の受注者が使用する情報共有システム(ASP)についても、改善に向けた検討を進める。業界へのヒアリングを通じて、官民両方の関係者が同システムをより活用しやすくするにはどうすべきかを考える。
遠隔臨場の効率化や、施工記録のためのデジタル写真に加工が施されていないかを担保するシステム作りに関しても調査する。
これら検討業務は日本建設情報総合センター(東京都港区)が担当し、2023年2月28日までに成果をまとめる。
提供:建通新聞社