建設新聞社
2022/12/16
【東北・岩手】来年度で基本構想策定へ/盛岡市新市庁舎の整備
盛岡市は、新たな庁舎の整備に関する重要事項を審議するため、2023年度に「新市庁舎整備審議会」(仮称)を設置し、同年度内に基本構想を策定する予定だ。
同市内丸地区にある本庁舎はSRC造地下1階地上8階建て、延べ9834・94平方b。1962年に竣工した。隣接する84年完成の別館はSRC造地下1階地上8階建て、延べ5872・92平方b。本館は耐震補強や主要設備の改修を行っているが、老朽化や耐用年数に加え洪水浸水想定区域内に立地している点も課題となる。
内部に設置した新庁舎構想検討会議がまとめた報告書では、現庁舎の課題を挙げた上で移転新築が望ましいと示しており、新庁舎に必要な機能として▽誰もが安心して利用▽防災拠点▽財政負担の軽減と新たな価値を生み出す▽良質な市民サービスを提供▽次世代の執務環境▽人と環境に優しい▽盛岡のシンボル▽市民とのつながりが広がる―の8項目を掲げたほか、具体的な移転先として「内丸」、「盛岡駅西口」、「盛南」の3つのエリアを挙げ、それぞれ優位性や課題などを分析。また、他の行政施設や民間施設との合築の可能性も指摘している。
本年度では、新庁舎の在り方に関する市民会議や有識者等懇話会を開き意見聴取を行ってきた。公募による市民からなる市民会議は先月、報告会を開き、これまでのグループワークによる成果を発表。学識経験者などで構成する有識者等懇話会は、来月に予定する第5回で意見書を取りまとめる予定だ。
これらを受け、来年度では新市庁舎整備審議会(仮称)を設置。市長の諮問に応じる形で基本構想や基本計画、そのほか整備に関する事項を議論する。来年4月に第1回の開催を予定し、年度内に基本構想を策定する方針だ。
提供:建設新聞社