千葉市は、東関東自動車道水戸線湾岸習志野インターチェンジ(IC)・千葉北IC間に整備する「(仮称)検見川・真砂スマートIC」と「(仮称)検見川立体」について、総事業費や具体的な整備内容などを明らかにした。スマートICの整備に合わせ、国道14号・国道357号のうちスマートIC〜千葉西警察入口交差点について、海側2車線(東京方面)と山側2車線(市原方面)を、それぞれ3車線に拡幅する。スマートICの総事業費は約48億円。国道拡幅と国道から料金所までの整備に約15億円を概算しているほか、料金所設置と料金所から東関東道までの区間に関しては東日本高速道路が約33億円を負担する。また、検見川立体の総事業費は約300億円を見込む。
第4回定例議会代表質問で、石川弘議員(自由民主党市議会議員団)による質問に神谷俊一市長が答弁したもの。
神谷市長は、スマートICについて「具体的な接続位置や構造などを決めるための設計をまとめ、国土交通省、東日本高速道路、県公安委員会と協議を行う」と説明。検見川立体に関しては、「事業を行う千葉国道事務所が具体的な位置や構造などを決定するための測量などを進めていく」と話した。
スマートICの設置位置は、千葉西警察入口交差点から西側に約700mの距離で、美浜区真砂5ほかに位置する検見川陸橋の北西側。接続形式は本線直結型。東京方面入り口と市原方面出口のハーフICとし、料金所は各2か所。運用形態は、全車種24時間。
検見川立体に関しては、美浜区真砂2―1ほかにおいて、国道14号・国道357号のうち千葉西警察入口交差点〜稲毛浅間神社前交差点について、主要渋滞箇所2か所の連続立体によるオーバーパスなど、渋滞緩和対策を検討。
9月30日には、国土交通省から東日本高速道路に対し、スマートICの新規事業化が許可された。また、10月17日には、第3回関東地方整備局事業評価監視委員会において、スマートICの事業計画に検見川立体が追加された。
スマートICの整備により、さらなる機能の強化が見込まれる千葉港や中心市街地から高速道路へのアクセスが向上するとともに、東関東道(東京方面) のICへの15分圏域内の事業所が倍増し、物流の円滑化による生産性の向上が期待される。さらに、にぎわい施設整備による観光需要の増加が想定されている千葉みなとや稲毛海浜公園について、 東京方面からのアクセス時間が短縮されることで交通の利便性が向上し、さらなる観光需要の増加が見込まれる。