林道美ケ原線の改良やロープウェイ研究など
松本市は、美ケ原高原の観光振興や諸課題を解決するため、再生計画案をまとめた。移動・交通や自然環境などの7分野について、2023年〜27年度で取り組む実行計画と、28年度以降で予定する挑戦計画を用意。林道美ケ原線の改良整備やロープウェイ建設の可能性研究などを盛り込んだ。
美ケ原高原は、恵まれた自然資源を有する一方、ササの繁茂や二ホンジカの食害により高山植物群の消失、狭あいな道路状況、施設の老朽化―などの課題がある。再生計画案は、松本市街地〜美鈴湖〜天狗の露地および三城地区の整備方針を示している。
同案の取り組みをみると、移動・交通の面では、林道美ケ原高原の道路補修や標識等設置を直近5カ年で進める。また将来を見据え、グリーンスローモビリティ導入やロープウェイ建設などの可能性研究にも取り組む。
受入施設の分野は、築後30年近くを経過している「美ケ原駐車場売店」の整備を進めるとともに、隣接する「長野県美ケ原自然保護センター」との効果的な管理を県と協議していく。またトイレの整備や、三城いこいの広場のリニューアルを図る。
そのほか、自然環境では、植生の回復に向け、調査やササ刈り強化および電気柵範囲の拡大を行う。情報通信は、Wi−Fi拠点増設やライブカメラの設置、携帯不感地帯の改善要望などを予定する。
再生計画案は、12月9日の市議会経済文教委員協議会での協議を踏まえ、22年度中に策定する。
提供:新建新聞社