伊藤昌弘・県議会議員(自由民主党千葉県議会議員会)は6日の12月定例議会一般質問で、県道佐倉印西線の整備の進捗状況について取り上げた。答弁に立った池口正晃県土整備部長は、同路線の交通混雑緩和を目的として建設する田町バイパスについて「鉄道と交差する区間については、道路と鉄道の交差方法、鹿島川を渡河する鉄道橋梁の施工や将来の管理の分担等について、早期の合意を目指して鉄道事業者と調整を行っている。調整が終わり次第、鉄道事業者と協議しながら道路設計に着手していく」と説明した。
鉄道事業者の京成電鉄との調整が完了すれば、協定締結を経て、バイパスの建設事業を本格化させる見込みだ。鹿島川の治水に向けた整備に伴い、京成本線の橋梁架け替えが見込まれることから、両事業と連携して進捗を図る。
県道佐倉印西線においては、現道の線形不良の解消と交通混雑の緩和を図るため、佐倉市田町から岩名までの1・5kmを対象に、現道拡幅やバイパス整備を進める計画。
このうち、バイパス区間は国道296号鹿島川交差点から三王神社(佐倉市下根335)付近のY字路までの約1km。
また、拡幅区間は同Y字路からローソン佐倉岩名運動公園前店(佐倉市岩名987)付近までの約0・5km。東側のみ歩道が設置されており、用地を取得できた箇所から、暫定的な整備を行っている。将来的には、両側歩道、総幅員約18mとする予定。
上志津原十字路/は用地取得着手
伊藤議員は、上志津原十字路交差点、県道宗吾酒々井線の歩道、県道富里酒々井線墨工区の整備状況についても質問した。
池口部長は、上志津原十字路交差点に関して「県道四街道上志津線と佐倉市道が交差する当該交差点では、朝夕を中心に渋滞が発生しており、歩道が狭いことから、交通の円滑化と歩行者の安全を確保するため右折レーンの設置と歩道整備を行うこととしている。これまでに、詳細設計や用地測量が完了し、今年度から用地取得を進めることとしている」と述べた。
また、県道宗吾酒々井線については「酒々井町酒々井地先は小学校の通学路となっているが、歩道が未整備で路肩が狭いことから、歩行者の安全を確保するため、延長800mの区間で歩道整備を行っている。これまでに約3割の用地を取得し、延べ80mの歩道整備を実施しており、引き続き用地取得を進めている。今後、まとまった用地を確保できた箇所について、順次、工事を進めていく」と述べた。
県道富里酒々井線墨工区に関しては「狭あい箇所を解消し、円滑な交通と歩行者の安全を確保するため、1・7kmの現道拡幅を進めており、このうち、東関東道との交差部から西側1kmを供用している。残る0・7km区間については、これまでに約3割の用地を取得しており、まとまった用地を確保できた箇所から道路改良工事を行ってきた。今年度は約2割の用地取得に向けた物件調査を進めている」とした。