岡山県は、市町村をまたぐ汚水処理施設の統廃合や処理区の再編などのハード整備も含めた汚水処理広域化・共同化計画を2023年1月に策定する。市町村をまたぐ統廃合で約134億円、同一市町村内の統廃合で約60億円の計約194億円の費用削減効果を見込んでいる。32年度までにそれぞれの自治体間で実現の可能性などを協議して、33年度以降に設計や工事に着手していく。
老朽化した下水道や集落排水の汚水処理施設について、近隣の施設を統廃合し維持管理費用や改築費用を低減する。岡山市の吉井川地区を瀬戸内市邑久地区に、同じく小串地区を玉野市玉野地区に統廃合するなど市町村をまたぐ統廃合は14市町村、25組となる。
下水道の未整備区域を近隣市町村の整備済み下水道区域へ接続する処理区の再編として、岡山市の南区箕島地区を早島町の児島処理区、東区長沼地区を瀬戸内市邑久処理区、瀬戸内市の北島地区を岡山市の吉井川処理区に再編する。
統廃合や再編により、汚水処理施設は、下水道が現在の67カ所を44カ所、集落排水が115カ所を60カ所に減らす。
ソフト対策では、維持管理業務の共同化に向け、包括的な民間委託の導入や広域的な温室効果ガス削減の取り組み、ストックマネジメントの共同化、台帳システムの整備・点検の共同化、汚泥処理の共同化など持続可能な事業運営を全県域で検討する。
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提供:建通新聞社」