高知県土木部は、デジタル化推進の一環として2024年度の入札参加資格申請から電子申請を開始する。合わせてランク格付けのための地域点数も現在の時勢に合うよう見直す方針だ。これまで単年だった県内建設工事業者の有効期間を2年とし、市町村との共同受付も実施する考えで、申請者の負担軽減と行政手続きの効率化、コスト縮減を目指す。
県内建設会社の入札参加資格申請は、これまで10月から12月にかけ、土木事務所単位かつ決算月に応じて審査日と時間が細かく設定され、対面による審査を行っていた。23年度からはこれらの申請を全てオンラインで行うことで、受発注者双方の手続き簡素化と負担軽減につなげる。
また四国では徳島県が実施しているような市町村との共同受付も開始する。現在は市町村ごとに書式が違っていたり、有効期間が4月からの自治体もあれば6月からの自治体もあったりとまちまちだが、これらを統一し導入する考えだ。
経営事項審査結果に基づく総合評定値(客観点数)と合わせて建設工事のランク基準となる地域点数(主観点数)の評価項目と配点についても見直す。新規で「建設キャリアアップシステム(CCUS)導入」「こうちSDGs推進企業に登録」「高知県建設業BCP審査会または四国建設業BCP等審査会で認定」に該当する場合は各10点、担い手確保の取り組みとして前年度または前々年度に「出前授業、現場見学会、インターンシップ」などを行った場合5点を加算する。
一方で、現在評価対象となっているCPDSまたはCPDの学習単位数やISO、エコアクション21の認証登録については、経審点への上乗せ対象となっていることから「二重評価」を避けるため廃止する。従事する職員数に応じ最大50点を配点する項目も廃止する。
その他の項目も資格の有効期間が1年から2年に延長することに伴う変更など現在の時勢に合わせ評価内容を見直す。
これらの内容については12月23日までパブリックコメントを行い、事業者など意見を反映させた後、23年3月までに最終決定する。
提供:建通新聞社