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秋田建設工業新聞社
2022/12/06

【秋田】仁井田浄水場は鹿島・水ing・日電興・日水コングループ

 仁井田浄水場等整備における設計・施工一括発注の公募型プロポーザルで5日、市は優先交渉権者に鹿島・水ingエンジニアリング・日本電機興業・日水コンのグループを選定したと発表した。代表企業は鹿島建設東北支店、構成企業は中央土建、佐々木組、水ingエンジニアリング東北支店、能登谷工務所、日本電機興業、秋田電機建設、日水コン秋田事務所、中央設計技術研究所。事業費限度額は242億6,248万円に対し、232億4,000万円で提案した。
 仁井田浄水場等整備事業は、既存仁井田浄水場の北側と東側に新浄水場を建設し、豊岩浄水場や取水場を改造するもの。仁井田浄水場では給水量を65,300㎥/日にダウンサイジングするほか、能力に余力がある豊岩浄水場を改造してフル活用し、35,800㎥/日を処理することで、1日あたりの合計計画給水量を101,100㎥とする。
 プラント部分の公募型プロポーザルは今年1月19日に公示。3グループから参加表明があったが、提案書類の提出期限前に1グループから辞退届が提出されたため、2グループでプレゼンテーションを実施、11月22日に最優秀提案書を選定した。その後、上下水道局内の部会を経て、今月2日に秋田市工事請負業者選定審議委員会で優先交渉権者として決定し、5日に公表した。
 プロポーザルにおける総合評価点は1,000点で、内訳は価格評価点300点、技術評価点700点。このうち価格の評価は、限度額の80%に相当する提案を300点、同額の提案を0点とし、80%を下回っても評価点の上限は300点とした。鹿島建設のグループは232億4,000万円で63.21点、次点(月島機械仙台支店グループ)は242億6,000万円で0.15点だった。
 また、技術評価点は◇A→非常に優れている ◇B→AとCの中間 ◇C→優れている ◇D→CとEの中間 ◇E(優れている点が認められない)の5段階評価で、Eを標準として各評価ごとの配点に異なる率を乗じ、得点化した。点数は鹿島グループが505.35点、月島機械グループが342.6点で、鹿島グループは価格点を合わせた総合評価点が568.56点だった。
 審査講評および総評によると、鹿島建設のグループは、最新の技術による水処理、維持管理性などを考慮した配置計画、設計・建設から引き渡しまでの工程計画、危機管理体制や地域貢献などで優れた提案だったという。
 建設企業(土木・建築・機械・電気)と設計企業で構成するグループは、施設建設の際に特定建設工事JVを設立する。グループの構成員となる建設企業の数は当初、「全体で1社以上」という要件だったが、業界側からの要望により、土木、建築、機械、電気すべての工種で各1社以上、計4社以上は地元企業を含む要件に変更して公募した。
 市は今後、2月をめどに契約を締結して早期に設計に着手したい考え。6年7月までに設計を終えて着工し、試運転も含め10年3月の建設工事完了を目指している。

提供:秋田建設工業新聞