名古屋市環境局は、ごみ処理工場の整備方針で、猪子石工場を大規模改修する方針を明らかにした。2027〜28年度に老朽化した重要な設備を更新する。その後、鳴海工場の大規模改修を実施する考えも示した。
現在のごみ処理工場は6工場体制。5工場が稼働、1工場を整備する形で施設整備を進めてきた。一般廃棄物処理基本計画では、南陽工場の次は、猪子石工場で大規模改修または設備更新(建屋を有効活用してすべての設備を更新)する方針を示していた。猪子石工場は、五条川工場と鳴海工場の整備時期を考慮。整備期間が短く、既設設備の長寿命化・延命化を図る大規模改修を実施し、29年度の稼働を目指す。
猪子石工場の再稼働後、施設整備の対象になるのは、鳴海工場と五条川工場の2工場。五条川工場は、29年度に改修必要時期になるが、人工地盤上に設置しているため、大規模な工事には慎重な検討が必要になる。一方、鳴海工場は、29年度にPFI事業の期限を迎える他、市初の溶融炉で、年間3万dを超える埋め立て量削減効果を発揮していることなどを踏まえ、先行して大規模改修を行うこととした。
鳴海工場の大規模改修は、1年程度の休止期間と運営再開後の数年間にわたり毎年の整備に関連した炉の停止期間を延長する大規模改修により、長寿命化を図る。
五条川工場は、鳴海工場の運営再開に伴って休止。脱炭素社会の推進につながる整備を検討していくとした。
提供:建通新聞社