愛荘町の愛知川地区と秦荘地区で、それぞれ県営土地改良事業「農業競争力強化農地整備事業」の実施に向け、地権者らによって申請手続きが進められている。地区名は、「愛知川1期地区」と「秦荘1期地区」。いずれも、23年度(令和5年度)の事業採択、事業着手を目指している。工期は、23年度(令和5年度)から28年度(令和10年度)で計画。
「愛知川1期地区」は、町南西部に位置し、一級河川・愛知川の右岸に広がる農業地帯で、受益地は愛知川、東円堂、豊満が対象。「秦荘1期地区」は、町北部に位置し、一級河川・岩倉川の右岸に広がる農業地帯で、円城寺、常楽寺、深草、西出、竹原、東出、目加田が対象。
いずれも、昭和40年代後半から同50年代後半にかけて、県営ほ場整備事業により30e区画に整備されている。しかし、地区内の水路・開水路(UF、現場打)は、老朽化により漏水が激しく、末端まで送水が十分に行き届かず用水不足を来している。また、支線排水路の側面や底面からは土砂が流出し、法面やパネルの崩壊も部分的に見られるのをはじめ、一部の農地は水はけが悪く作業効率や生産性が悪くなっている。
このため、用排水路及び暗渠排水、区画拡大整備により、担い手となる農業経営体(農地所有適格法人)の効率的かつ安定的な経営の充実を図り、更にはこの法人を母体として認定農業者や後継者を育成するために、本事業の実施を計画した。
各地区の工事概要・概算事業費は次の通り。
◎愛知川1期地区
▽面積=131・7f
▽用水路工(11億2400万円)=開渠L3・176q、トンネルその他L13・874qの計L17・05q(VUφ75〜500_、BF250〜600_)
▽支線排水路工(6400万円)=開渠L1・412q(プレハブ柵渠)
▽区画整理工(400万円)=A0・9f
▽暗渠排水工(2800万円)=A9・3f
▽総事業費=14億2800万円(測量試験費2億0600万円、工事費12億2000万円)
◎秦荘1期地区
▽面積=142・4f
▽用水路工(10億6300万円)=開渠L2・996q、トンネルその他L17・947の計L20・943q(VUφ75〜400_、BF250〜500_)
▽支線排水路工(9800万円)=開渠L2・578q(プレハブ柵渠)
▽区画整理工(9400万円)=A14f
▽暗渠排水工(5000万円)=A32・2f
▽総事業費=16億2800万円(測量試験費3億2200万円、工事費13億0500万円)
提供:滋賀産業新聞