県総務部は「県有建物長寿命化計画」の改訂案を取りまとめた。具体的な対象施設を示した整備計画では、2023〜27年度のU期で事業着手を目指す対象として環境研究センターなど60施設・229棟、また28〜32年度のV期で事業着手を目指す対象として中央家畜保健衛生所など65施設・216棟を挙げている。U期およびV期における事業費シミュレーションによると、10か年の総額は4279億6800万円となっている。
長寿命化計画は17年11月の策定。16年2月策定(22年3月改訂)の「公共施設等総合管理計画」に基づき、県有建物について、財政負担の軽減や平準化を図りながら大規模改修、建て替え、計画保全への切り替えなどの長寿命化対策の円滑な実施と、総量の適正化を図ることを目的としている。
5年ごとに見直すこととなっており、22年度が5年目に当たる。改訂に当たっては、現行計画における長寿命化対策を基本としながら、脱炭素化やデジタルトランスフォーメーションの推進など社会情勢の変化に対応した取り組みの推進を盛り込んでいる。
対象施設は、県民または職員が常時利用する延べ床面積200u以上かつ、RC造・SRC造・S造のいずれかに該当する施設。棟数は総合管理計画改訂時の1871棟で、現行計画から89棟の減となっている。
現行計画で27年度までに大規模改修着手を目指すとしていた議会棟を含め、県庁舎などについては一体的・効率的な整備の検討を行い、その結果を踏まえて対応していくこととした。
また、耐震化に関して対応方針検討中の施設として、保健医療大学体育館、千葉リハビリテーションセンター独身寮、中央博物館大多喜城分館、総合スポーツセンター宿泊研究所、北総教育事務所3棟を挙げている。
事業費シュミレーションにおける10か年の総額を施設区分別に見ると、行政施設・公の施設1886億9100万円、県立学校1935億1900万円、警察施設457億5800万円
年度別では、23年度291億8000万円、24年度473億6400万円、25年度561億8300万円、26年度512億1000万円、27年度410億8300万円、28年度386億1100万円、29年度431億8000万円、30年度425億2300万円、31年度382億7500万円、32年度403億5900万円となっている。
なお、年度末の計画策定を目指し、案に対する意見募集を28日まで行っている。