市原市は、2023年度から32年度までの10年を期間とする「(仮称)市営住宅長寿命化計画第2期」の素案を取りまとめた。借上型の五井住宅を除く15住宅のうち、耐用年数を経過していない11住宅について居住性の向上や耐久性の向上により長期の有効活用を図る「個別改善」を実施するとともに、萩ノ台住宅については定期的な点検を行い適切な時期に修繕を行う予防保全にも取り組む。改善・修繕に要する事業費は約9億2548万円で、約4億1559万円の補助交付を見込んでいる。
個別改善のメニューとして、外壁の外断熱改修や屋上の防水改修などを行う「長寿命化型」、間取りの改修・ユニットバスの設置・給水方式の変更などを行う「居住性向上型」、共用階段への手すりの設置・住宅や共用部分の段差の解消・浴室やトイレなどへの
手すりの設置などを行う「福祉対応型」、ベランダ等の手すりのアルミ化・二方向避難の確保・エレベーターの地震時管制運転装置の設置などを行う「安全確保型」を設定。
11住宅における個別改善のメニューを▽郡本住宅=居住性向上型、福祉対応型、安全性確保型▽若葉住宅1〜3号棟、姉崎住宅3号棟、磯ケ谷住宅、萩ノ台住宅、並木住宅=長寿命化型、居住性向上型、福祉対応型▽若葉住宅4〜7号棟、出津住宅、平田住宅、正美住宅、姉崎住宅1号棟・2号棟=居住性向上型、福祉対応型▽磯ケ谷第2住宅、新・山木住宅=長寿命化型――とした。
また、エレベーターが設置されていない若葉市営住宅については、4階と5階の入居状況を適宜、確認。入居率が低下し、利用の向上が見込めない場合には別途、活用策を検討する。
耐用年限などを踏まえ、五井住宅は24年度末、また旧・山木住宅、川岸住宅、白塚住宅、富士見住宅については24年度以降に用途を廃止する。
用途廃止する市営住宅の用地については、普通財産とした上で、売却などにより活用を図る。
市営住宅として不足する99戸の確保については、家賃補助制度および住宅セーフティネット制度により、民間賃貸住宅を活用する。
なお、市内在住・在勤・在学者などを対象に、23年1月6日まで意見募集を行っている。2月または3月の計画策定を予定している。