建通新聞社(神奈川)
2022/12/01
【神奈川】横浜市 適正な管理を行うマンションを認定
横浜市建築局は、適正な管理を行うマンションを認定する「管理計画認定制度」の認定第1号として「サン・ステージ緑園都市西の街」を認定したと発表した。管理会社は相鉄リビングサポート。
サン・ステージ緑園都市西の街は築34年、住棟6棟で総戸数638戸の大規模マンション。所在地は泉区緑園4ノ2ノ1。管理組合の加藤理事長はマンション管理士の資格を持ち、「この制度を知り、迷わず応募した。資産価値向上や区分所有者の組合活動への関心を高め、理解を深める機会になる。認定基準を今後の活動の指針にすることで組合業務のレベルアップになり、メリットは大きい」と話す。
管理計画認定制度は市内の分譲マンションを対象に、11月1日にスタートした。管理組合が作成した管理計画が基準を満たしていれば認定を受けられ、売買時に市場での高評価が期待できたり、共用部分のリフォーム融資などの金利優遇が受けられたりする。有効期間は5年間。
横浜市内の居住中住戸のうちマンションは約24%で、全国の政令市で最も高い割合を占め、マンションの適正な管理は社会課題となっている。
市では認定の申請を随時オンラインで受け付けており、居住者がマンションの管理状態を把握し、運営を見直すきっかけになることを期待する。
問い合わせ先は住宅再生課 電話045(671)2954。
認定基準は次の通り。
【管理組合の運営】
▽管理者等と監事が定められている
▽集会(総会)が年1回以上開催されている
【管理規約】
▽管理規約が作成されている
▽管理規約で次項について定めている
・緊急時などにおける専有部分の立ち入り
・修繕などの履歴情報の保管
・管理組合の財務・監理に関する情報の提供
【管理組合の経理】
▽管理費と修繕積立金の区分経理がされている
▽修繕積立金会計から他の会計への充当がされていない
▽直前の事業年度の終了日時点における修繕積立金の3カ月以上の滞納額が全体の1割以内である
【長期修繕計画の作成および見直しなど】
▽長期修繕計画(標準様式準拠)の内容およびこれに基づき算定された修繕積立金額が集会(総会)で決議されている
▽長期修繕計画の作成または見直しが7年以内にされている
▽長期修繕計画の計画期間が30年以上かつ残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれている
▽長期修繕計画において将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していない
▽長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額が著しく低額でない
▽計画期間の最終年度において、借入金の残高のない計画となっている
【その他】
▽組合員名簿、居住者名簿が備えられており、年1回以上の確認が行われている
▽横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切なものである 提供:建通新聞社