近畿地方整備局が池田町小畑で整備を進める国内最大級となる洪水調節専用の流水型ダム、足羽川ダムの建設現場で19日、関係各位に謝意を表すとともに、ダムの永久堅固と安泰を祈願するため、定礎式が開催された。整備局主催で、関係者ら約210人が参加した。
足羽川ダムは堤高約96メートル、堤頂長約351メートルの重力式コンクリートダム(洪水調節容量約2820万立方メートル)。平常時は川の水をそのまま流し、洪水時には一時的に水を貯め、洪水後に安全な量だけを下流に流す、洪水調節専用の流水型ダム。ダム本体工事は清水建設・大林組JVが担当しており、2026年度の完成を予定。
式典ではまず、豊田俊郎国土交通副大臣が水災害の激甚化や頻発化などを踏まえた流域治水の取り組みなどに言及し、「定礎式を終え、今後はダム本体の打設を着実に進める。一日も早い完成を目指し、皆様の期待に応えられるよう、安全に留意しながらしっかり取り組みたい」と式辞。
杉本達治知事ら来賓祝辞に続いては、足羽川ダム工事事務所の佐藤弘行事務所長が工事経過を報告。その後、施工者を代表し、清水建設の井上和幸取締役社長が「安全と環境に配慮し、地元の皆様とのコミュニケーションを大切にしながら、地元に愛される立派なダムづくりを目指し、心を込めて工事を進めたい」と挨拶した。
定礎の儀では、礎石が搬入されると、整備局の渡辺学局長が「豊かな地域づくりに限りなく貢献することを祈念し、ここに揺らぎなき永世不朽の礎石を鎮定する」と定礎宣言。その後、関係者が鎮定の儀、斎鏝の儀、斎槌の儀、埋納の儀を順次挙行したうえで、最後には、久寿玉開披と万歳三唱を行った。