北陸地方整備局営繕部と新潟県建設業協会建築委員会との建築工事に関する懇談会が17日、新潟市中央区の県建設会館で開かれ、県内における建築工事の動向や課題、国の建築行政や営繕事業等について話し合った。
開会に先立ち、大石保男建築委員長が「県内は新潟市など一部を除き、公共建築工事の占める割合が大きいことから、引き続き官公庁施設の老朽化対策、長寿命化対策等を進め、安定的に事業量を確保していただきたい」と要望。また、担い手の確保は喫緊の最重要課題とし「将来の担い手となる若者の入職確保には週休2日など働き方改革の積極的な取組みとともに、2024年度の労働基準法改正を見据えた対応が必要」と述べ、地域事情に配慮した公共建築工事分野から先導的な環境整備を求めた。これに対し、野口久営繕部長は国土強靭化に併せて働き方改革、DX(デジタルトランスフォーメーション)、価格高騰に対する建築工事費の対応が課題になっているとの認識を示し「われわれの事務事業執行のためには円滑な受発注ができ、皆様方にしっかり仕事をしていただくのが最重要と認識している。いろいろな意見を伺いながら、円滑な事業執行や施工確保を進めたい」と述べた。
非公開で行われた懇談会では協会側が入札条件について工期算定の条件明示、図面で数量を積算できない場合の参考数量書提出、入札直前で内容に訂正があった場合の設計変更対応、資材価格の数量に応じた単価設定を要望。また、書類の作成で電子納品と紙納品の二重提出が求められる場合もあることから負担軽減を求めた。