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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/11/14

【群馬】大泉町は新庁舎の基本計画を明らかに

大泉町は新庁舎整備に向けた基本計画を明らかにした。全体事業費は70億円としたほか、構造形式は耐震構造を採用することなどを示している。このほか、庁舎に必要な機能や規模、配置構成などの案も策定した。基本計画策定にあたっては、2月に新庁舎整備の基本的な考え方を策定し、その後、基本計画策定に移行、このほど策定が完了した。基本計画策定支援業務は桂設計(東京都新宿区)が担当した。
新庁舎整備は既存庁舎が老朽化しているために実施、耐震性を確保するためには難易度の高い補強工事が必要であることから建て替える。今後のスケジュールは基本・実施設計は23年1月に着手。23年度末ごろまでにまとめ、24年度から2カ年で工事を行い、26年度の供用開始を目指す。基本設計および実施設計については現在、公告中。公募型プロポーザルで業者を選定する。12月27日までを技術提案書の提出期限とし、2023年1月中旬ごろにヒアリングなどを行い、その後、契約締結となる。
全体事業費は70億円とし、内訳は調査設計費に2・7億円、建設工事費は63・1億円、付帯工事は4・2億円とした。建設工事費の内訳はZEB認証の取得を目指すため、環境配慮対応費を含む本体工事費に51・5億円、駐車場整備を含む外構工事8・7億円、解体工事費2・9億円となる。
建設地は庁舎北側に位置する三洋電機運動場および駐車場。6月議会で用地取得の議案が議決となり、土地引き渡しは12月中を予定する。新庁舎の規模については延べ床面積約7200uを想定する。1階部分の面積を必要最小限にすることで、基礎と屋根の面積を低減する。構造体はI類、構造非構造部材はA類、建設設備は甲類を目指す。構造は3階または4階とする方針だが、構造種別も含めて、基本設計の中で検討していくとした。
庁舎に必要な機能には低層階から◇窓口サービス機能◇町民利用ゾーン◇防災拠点ゾーン◇執務ゾーン◇議会ゾーン−に分類した。窓口サービス機能は来庁者の利便性が高い窓口とするほか、相談時のプライバシーを確保する。防災拠点機能には迅速に災害対策が行えるように、危機管理担当課の執務室などを配置することなどを位置づけた。また、新庁舎建設に伴って将来的なコンパクトシティーの実現も見込んでいる。邑楽町のようなコンパクトシティー化を行うイメージだとしている。今後、新庁舎へ配置する部署として、保健福祉総合センター、公民館、公民館南別館の一部機能を集約することを検討する。
駐車場については150台程度を整備予定。来庁者用は屋外平面駐車場、公用車駐車場は別棟屋内駐車場とする計画となる。駐輪場は既存と同様の24台程度とする。
既存庁舎(日の出55−1)は1974年に建てられ、SRC造地下1階地上4階建て、延べ床面積6694・924u。2012年度に実施した耐震診断の結果によると、庁舎棟のIs値(構造耐震指標)は0・54、職員棟は0・34といずれも震度6強から7程度の地震の振動や衝撃に対して倒壊または崩壊する危険性が低いと判断される基準を下回っている状態。