富山労働局の吉岡勝利局長は11日、長時間労働削減に向けて積極的に取り組んでいるベストプラクティス企業の大高建設(黒部市宇奈月温泉)を訪問し、取り組みの動機やその効果について大橋聡司社長に聞いた。
同社は、SDGsを軸にICTの積極活用による業務効率化や週休2日制の導入、フレックスタイムやテレワークといった柔軟な働き方の導入など、ワーク・ライフ・バランスを重視した職場環境づくりに取り組んでいる。吉岡局長の「働き方改革を考えるきっかけは」の問いに、大橋社長は「黒部奥山の電源開発や治山工事に携わる中、従業員やその家族に負担がかかり、退職者が続いたことで働き方改革を意識した」と動機を述べ、「2013年に働き方改革を進めていく強い決意をした」と答えた。進めていくためには「トップの明確な意思表示が必要」と強調した。
働き方改革を進めたことで、移動時間・コストの削減や業務効率化をメリットに挙げる。直近3年間は離職者もなく、新入社員も毎年採用している。大橋社長は「社員と会社が一緒に成長できるように」と、今後もより一層働き方改革を進めていくとした。
同局では、同社の先進的事例を今月中旬にホームページに載せ、他社に周知する。