紀勢自動車道建設促進三重県期成同盟会は11月10日、国土交通省と財務省を訪れ要望書を手渡し、「命の道」紀伊半島一周高速道路の早期実現と、紀勢自動車道・熊野尾鷲道路の4車線化完成を求めた。これを受け、清水真人国土交通大臣政務官は「全線つながることが大切。しっかり取り組んでいく」と話した。
近畿自動車道紀勢線で事業化されている熊野道路(延長6・7`)は22年3月から初のトンネル工事に着手した。紀宝熊野道路(同15・6`)は20年度から用地買収に取り掛かり、新宮紀宝道路(同2・4`)は24年秋ごろの開通に向けて整備を進めている。
紀勢自動車道と熊野尾鷲道路の4車線化は有料区間である勢和多気ジャンクション〜紀伊長島インターチェンジ(IC)のうち、一部区間を除き4車線化事業に着手しているものの、尾鷲北IC〜熊野大泊ICまでの無料区間を含め4車線化未事業区間が多く残っている。
一見勝之知事は道路の整備推進と早期用地取得を求め、大災害の備えとして「国土強靱(きょうじん)化の要となる紀勢線の早期整備が急務である」ことを訴えた。4車線化を計画する区間については災害時の通行止めのリスク回避になることや復旧・支援ルートとして機能強化が図られることから「早期完成・早期事業化」を要望した。
国土交通省の吉岡幹夫技監は「南北の軸であるため重要性を認識している。引き続き努力していく」と返答し、財務省の新川浩嗣主計局長は「地域にとって大切な道路と認識している。道路局と一緒になってやっていく」と答えた。
提供:建通新聞社