建通新聞社(神奈川)
2022/11/04
【神奈川】横浜市 管理計画認定制度の運用開始
横浜市は11月1日、適正な管理計画を持つ分譲マンションを認定する「管理計画認定制度」の運用を開始した。高経年マンションが増加する中、管理組合の適正な運営や長期修繕計画の作成を促して、マンションを良好な状態に保ち、資産価値や住環境を向上させることを狙う。12月2日には、市内分譲マンションの居住者を対象に、オンライン説明会を開く。
管理計画認定制度は、マンションの管理組合が作成した管理計画が、17項目の認定基準を全て満たしている場合に、市から「適正な管理計画」の認定を受けられる制度。認定基準は、管理組合の運営・経理や管理規約、長期修繕計画などが、適正に運用されているかを確認する。有効期間は5年間。
認定を受けると、適正に管理されているマンションとして、住宅金融支援機構によるリフォーム融資などの金利優遇が受けられる。売却時に市場で高評価されることも期待される。
マンション管理を見える化≠キることで、管理運営を見直す機会となり、居住者の快適な住まいづくりにつなげる。
問い合わせ先は建築局住宅再生課 電話045(671)2954。
認定基準は次の通り。
【管理組合の運営】
▽管理者等と監事が定められている
▽集会(総会)が年1回以上開催されている
【管理規約】
▽管理規約が作成されている
▽管理規約で次項について定めている
・緊急時などにおける専有部分の立ち入り
・修繕などの履歴情報の保管
・管理組合の財務・監理に関する情報の提供
【管理組合の経理】
▽管理費と修繕積立金の区分経理がされている
▽修繕積立金会計から他の会計への充当がされていない
▽直前の事業年度の終了日時点における修繕積立金の3カ月以上の滞納額が全体の1割以内である
【長期修繕計画の作成および見直しなど】
▽長期修繕計画(標準様式準拠)の内容およびこれに基づき算定された修繕積立金額が集会(総会)で決議されている
▽長期修繕計画の作成または見直しが7年以内にされている
▽長期修繕計画の計画期間が30年以上かつ残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれている
▽長期修繕計画において将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していない
▽長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額が著しく低額でない
▽計画期間の最終年度において、借入金の残高のない計画となっている
【その他】
▽組合員名簿、居住者名簿が備えられており、年1回以上の確認が行われている
▽横浜市マンション管理適正化指針に照らして適切なものである 提供:建通新聞社