岡山県備前県民局は、所管する海岸保全施設の水門・陸閘(りくこう)を対象にした長寿命化計画策定業務を11件(建設部10件・農林水産事業部1件)委託した。他局でも同様に業務を委託する。県では本年度から2023年度の2カ年で、県管理の海岸水門・陸閘について長寿命化計画を策定する方針。このため23年度も関連する業務を順次委託し、水門・陸閘のライフサイクルコスト縮減に取り組む。
海岸保全施設となる堤防、護岸などはこれまでも長寿命化計画に取り組み、必要な整備を推進しているが、水門・陸閘・樋門・樋管などの鋼構造部や機械部については、18年5月に国土交通省が示した「海岸保全施設維持管理マニュアル」改訂により追加され、効率的な維持管理の点検・評価・長寿命化計画作成の目安などが示されている。
県では、建設海岸、港湾海岸、漁港海岸、農林海岸で、県管理の水門152門・陸閘235基(建設海岸64門・陸閘156基、港湾海岸57門、漁港海岸28門、農林海岸3門・陸閘79基)の施設について、現状調査し建設年次や老朽度に応じて必要な整備項目や概算などを算出し、長寿命化のための年次整備計画を策定する。この計画を基に今後必要な予算措置を行い、順次、具体的な改修や修繕などの整備を推進する。
地震や津波、高潮などの災害対策として重要な海岸保全施設においては、市管理の施設も同様な長寿命化計画策定の取り組みが急がれている。
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提供:建通新聞社」