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建通新聞社四国
2022/10/26

【徳島】県 水道事業広域連携へ ビジョンの方向性を具体化

 徳島県は、県内自治体が行う水道事業の効率的運営を目指して「広域連携手法」の検討を開始する。人口が減少する見通しから、徳島県水道ビジョンに基づき水道事業の広域連携を加速化する。本年度の初会合を年内に開き、2023年度にかけて方向性を具体化する。
 将来的に水道事業を統合する準備段階として当面、事業で使用するソフトの統一化や事務手続きの統合を検討する。19年に策定した県水道ビジョンによると、今年9月現在70・4万人の人口が30年に64・9万人、40年に57・1万人にまで減少。これに伴い、県全体の給水収益(料金据え置きの場合)は17年の127億3500万円が28年に113億4200万円、38年に99億7900万円に減少する見通しを立てている。
 これを受けて▽安全な水の供給▽危機管理への対応▽水道サービスの持続―を確保していくためには、広域連携(事業統合や経営一元化)による施設・管理の集約化・効率化、維持管理費と更新需要の削減が必要としている。
 同ビジョンでは、県内に水道用水供給事業がないことから、事業者の水源を活用し全国に先駆けて水平経営統合(水道事業を一つの水道企業団に統合)の促進を明記。県内を東部・南部・西部の3ブロックに分け広域化を検討する会議を19年度以降、3回程度開いている。
 ブロック分けは市町村の意見や広域化の進捗を見て見直すが、1ブロックで安定的な経営を維持するには給水人口5万人以上、国の広域化交付金を活用するには3事業者以上での広域化が必要としている。
提供:建通新聞社