多賀町は、農業集落排水施設を利用している萱原、佐目の2処理区について、流域関連公共下水道への接続を検討するコンサル業務を22年度委託し進めている。今年度まとめる見通しの検討結果によって23年度以降、公共下水道への接続整備を行うか、既存の農業集落排水施設の老朽化した設備の更新を行うか等、滋賀県の汚水処理施設整備構想の25年度改定を見据えて方向付けを行い、必要な整備を進めていきたい考えだ。
22年度に日本水工設計滋賀事務所(草津市)に委託(9月1日開札)した多賀町農業集落排水施設統廃合検討業務では、多賀町萱原、霜ヶ原、佐目、南後谷地先に整備されている農業集落排水処理施設2施設による2処理区(萱原地区および佐目地区)について、多賀町流域関連公共下水道への接続検討を行い、効率的な処理区の設定について検討する。委託期間は23年2月まで。なお、「萱原」および「佐目」の2施設を農業集落排水処理施設2処理区に位置づけている16年策定の滋賀県汚水処理施設整備構想は、25年度に見直しが行われる見通し。
多賀町大字佐目、南後谷、霜ケ原―の「佐目処理区」の既存の農業集落排水処理施設、管路施設、ポンプ施設については、農業集落排水施設最適整備構想の資料となる費用対効果を算定する佐目地区農集排施設機能保全計画策定業務を21年度完了。同業務は19年度内外エンジニアリング(本社・京都市南区)で策定済みの佐目地区農集排水機能保全計画を補完するもの。
佐目処理区の施設は、大字佐目、南後谷、霜ケ原地先に計画人口580人(当時)で04〜07年(04年〜07年)に整備された、鉄溶液注入連続流入間欠ばっ気方式にDO制御機構を付加した処理方式の農業集落排水処理施設(日最大汚水量300d、平均汚水量157d)1ヵ所、管路施設計7・1q、ポンプ施設5ヵ所―。古い物は整備後18年を経過すると共に、佐目を含めた3地区の人口が計277名(21年度末)となり、町では費用対効果を分析し、既存施設の長寿命化、公共下水道接続、場合によってはサイズダウンや廃止も含め、実情に沿った施設の最適化を図りたいとしている。
提供:滋賀産業新聞