県健康医療福祉部感染症対策課は、大津市にある滋賀県衛生科学センターの建替えについて現在、担当コンサルを内藤建築事務所(京都市左京区)で基本計画策定を進めている。23年3月末をメドに現地建替えか、それとも移転建替えかを決定する。
スケジュールは、23年度にPFIの詳細検討・諸手続を経て、実施方針を24年度に策定し、特定事業選定、入札・契約関連事務へと進めていく。25年度から設計・工事について取り掛かっていき、用地造成は26年度、27年度に機器等移設・調整、28年度の供用開始を目指していく。
想定されている整備スケジュールのなかで、現地建替えの場合には、2段階の工事工程が見込まれるため、供用開始までの期間を更に要する可能性も示唆しており、衛生科学センターの整備基本計画は、センター施設の運営計画、整備計画(立地場所、機能配置、諸室整備概要等)、想定整備・運営費用等を定める同計画を22年度に策定。センター施設の整備完了までに相当の時間が見込まれることから、併用開始までの間においても必要な機能を維持し、様々な健康危機管理事案に迅速かつ機動的に対応を図っていく。
建替えが計画されている現在の滋賀県衛生科学センター(大津市御殿浜13―45)は、建物の老朽化が進み、雨漏れの発生、検査室等での電源不足、建物が2棟に分離、各部屋が狭くエレベータが未設置など、今回の施設整備で適正な施設機能と、設備機器の精度を確保する考え。
県では、現センターの老朽化や新興感染症(新型コロナウイルス感染症含む)への対応等の観点から、様々な事業手法を比較検討し、県全体の財政状況その他の事情を考慮しながら、一刻も早いセンター施設の整備に努めていく―としている。
提供:滋賀産業新聞