福井県測量設計業協会(中西誠一郎会長)は20日、越前市の花筐小学校において、毎年恒例の地図教室を開催した。
6月3日の「測量の日」にちなむ関連事業として、今回も国土交通省国土地理院北陸地方測量部の協力を得て開催。同小(粟田部町)の5年生32人と、6年生23人を対象とした。
校内の座学では、測量部の担当者が、珍しい南極の地図や、花筐小学校の周辺を取り上げ、地図の読み方を分かりやすく紹介した。地図記号の「文」は小・中学校で、丸で囲めば高等学校を表すなど。また地図は、上が北(方位)で、記号とスケールバーも手がかりに、目的地にたどり着ける便利さを強調。自然災害伝承碑についても、最も新しい地図記号として取り上げ、「身の回りにも、あるかもしれない。災害に備えるきっかけにしてほしい」と呼びかけた。児童の質問にも答え、地図に理解と親しみを促した。
グラウンドにおいては、測量を体験的に学んだ。特製の三角定規を用い、木の高さ(今回は校舎の高さ)を測定。自分の歩幅を測り、数えて距離を測る「歩測」にも挑戦した。高精度の測量機トータルステーションを新旧1台ずつを設定し、技術レベルの高さにも触れてもらった。さらに、いまや上空からの測量には欠かせないドローンも飛行させ、測量(の仕事)に興味関心を深めてもらった。
6年生の先生は、「プロから、直接教えていただくことで、より深く学び、印象が残るのでは」と、出前授業に感謝していた。