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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/10/21

【群馬】公共事業再評価委 桐生伊勢崎線阿左美大原工区で35億円増額 4事業を継続承認

第50回群馬県公共事業再評価委員会が14日、県庁で開かれた。県事業のうち、主要地方道桐生伊勢崎線阿左美大原工区の総事業費に35億円を増額するなど、社会資本整備総合交付金事業3カ所、県営農業競争力強化農地整備事業1カ所について意見交換。今後、意見を踏まえ県としての対応方針を定めていく。
委員会では、社会資本整備総合交付金事業のうち、主要地方道桐生伊勢崎線阿左美大原工区および主要地方道太田大間々線新田薮塚工区の道路改築2路線と利根川支川大原沢の火山砂防1カ所を、県営農業競争力強化農地整備事業のうち五箇谷地区の1カ所をそれぞれ再評価した。
各事業の再評価内容などは次の通り。
【主要地方道桐生伊勢崎線阿左美大原工区】
桐生伊勢崎線のうち、みどり市笠懸町阿左美〜太田市大原町を対象に3200mを幅員25mで整備するもの。現道および鉄道下を通る地下道の延伸を13mで行うことや、市道付け替えを33m行うため事業費が増額。また、排水管の管径をφ500oからφ900oに変更したことや、埋蔵文化財の調査範囲の増加、用地補償費の増額などにより全体事業費を35億円増の105億円とした。21年度までの進捗状況は、全体事業費ベースが75億円(71・4%)、延長は1450m(45・3%)、用地買収率が4万1500u(90・4%)となっている。
【主要地方道太田大間々線新田薮塚工区】
太田市山之上町から新田小金井町までの1900m区間を幅員25mで整備するもの。2014年から用地買収に着手していたものの、21年度末時点で面積ベースで98%の進捗となっており、事業期間を4年延ばし23年度までとした。21年度までの進捗状況は、全体事業費ベースで24億300万円(80・1%)、延長は1400m(73・7%)となる。
【利根川支川大原沢】
みなかみ町上牧で砂防堰堤1基を整備するもの。計画していた堰堤の位置について支障が発生したため堰堤の位置を変更。これにともない、堰堤の長さを10m増加するなど形状変更が発生した。また、前庭保護工の地中に想定外の発電用導水トンエルが横断しており、工事を再検討。垂直壁の位置変更や水叩長の変更などが生じた。このほか、測量試験や用地補償の増額など合わせて3億2900万円を追加する。加えて、導水トンネルに極力影響を与えない構造とするため、修正設計および対策工事などの理由から事業期間を7年延長し23年度の完了としている。これまでに砂防堰堤の設置は完了しており、21年度末までの事業費ベースの進捗は4億3900万円(89・8%)、用地買収率は1万5246u(92・8%)。渓流保全工は延長を240mに変更しており80m(33・3%)を完了させている。
【五箇谷地区】
板倉町大高嶋地内にある農地を対象に事業を実施。工事着手において、換地に係る地元の合意形成を得られない区域が存在したため、当初予定していた事業量が確保できず、全体的な工程が長引いたため事業期間を21年度から25年度へ変更する。全体事業費は4億円増額。内訳は、用排水路工および道路工で2・2億円、舗装構成の見直しで6000万円、整地工に9000万円、測量設計費など3000万円となる。21年度までの進捗状況は全体事業費ベースで7億6000万円(56・3%)、区画整理ベースで63ha(60・7%)となっている。