印西市は14日、2022年度第4回学校適正配置審議会を市役所4階41会議室で開催し、印西中学校区と船穂中学校区の学校規模適正化に向けて意見を交わした。印西中学校区については、木下小学校と大森小学校の統合、もしくは両小学校と印西中学校の統合による施設一体型の義務教育学校新設が提案された。また、船穂中学校区に関し、船穂小学校と高花小学校の統合、もしくは両校と船穂中学校の統合による施設一体型の義務教育学校新設の案が挙がった。印西中学校区で統合を行う場合、各学校の現状の規模では教室不足が想定されることから、増築や新設が必要となる。
文部科学省が15年1月に策定した「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置に関する手引〜少子化に対応した活力ある学校づくりに向けて〜」では、望ましい学級数は、小学校で1学年2学級以上、中学校で学校全体で9学級以上とされている。
これを踏まえ、両中学校区について、22年度と28年度における児童生徒数などのシミュレーションを基に議論した。
印西中学校区の木下小学校は、22年度・28年度とも8学級で、準適正規模となる。大森小学校は、22年度が6学級で小規模、28年度には7学級で準適正規模となる。印西中学校は、22年度の8学級から、28年度には6学級まで減少する見込みで、いずれも準適正規模とした。
また、船穂中学校区の船穂小学校は、22年度が5学級の過小規模で、28年度に6学級の小規模となる。学区外に就学する児童数が4割を超えていることが課題として挙げられたほか、23年度から実施する小規模特認校制度の効果の検証が必要とした。高花小学校と船穂中学校については、22年度・28年度とも準適正規模(高花小学校11学級、船穂中学校6学級)の見通し。
船穂中学校区で統合を行う場合、高花小学校での児童・生徒の受け入れが可能とした。
今後は、中学校区ごとの方向性を固めた上で、市全体としての方向性を示していく。
なお、これまでの審議会において、児童数が増加傾向にある原小学校の分校を西の原中学校敷地内に設置する案が出ていた。しかし、通学距離やグラウンドの狭あい化などを理由に、原小学校敷地内での増築が現実的とした。今後、市と保護者が話し合いを経て、前提条件を決める。